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2005年11月06日

#0014『三つ数えろ』ハワード・ホークス監督 1946年アメリカA

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”The Big Sleep”
監督: ハワード・ホークス
製作: ハワード・ホークス
原作: レイモンド・チャンドラー
脚本: ウィリアム・フォークナー
    リー・ブラケット
ジュールス・ファースマン
撮影: シド・ヒコックス
音楽: マックス・スタイナー
 
出演:
ハンフリー・ボガート
ローレン・バコール
ジョン・リッジリー
マーサ・ヴィッカーズ
レジス・トゥーミイ
ペギー・クヌードセン
ドロシー・マローン
エリシャ・クック・Jr



主人公の探偵フィリップ・マーロウは、富豪の退役将軍スターンウッドに呼ばれ、次女カーメン(ヴィッカーズ)が書店主ガイガーから多額の請求を受けている件について調査するよう頼まれる。その背後にはこれまでにも何度かゆすってきた与太者ブロディがいるのでは−−というのが将軍の読みである。果たして、ガイガーの素行を探ると、色情狂でたまに心身喪失するカーメンをモデルに怪しい写真など撮っていたが、すぐに何者かによって殺され、現場にはカーメンが立ちすくんでいた。ブロディの線を洗いながら、マーロウにはカーメンの姉ビビアン(バコール)の不審な行動が気になり始める。彼女は、IRAの活動家リーガンの妻を寝取ったことで名を馳せるカジノ経営者マースに、多額の借金があった……。(all cinema onlineより)

お気に入りハワード・ホークス。ご存知ハンフリー・ボガード主演のハードボイルドです。前回の西部劇”赤い河”からはまたガラっと雰囲気が変わり、今度はフィルム・ノワールと呼ばれる一連の犯罪映画ジャンル。その中心的な作品です。

フィルム・ノワールとは、1941年のジョン・ヒューストン監督による「マルタの鷹」から1958年のオーソン・ウェルズ監督「黒い罠」までに撮られた探偵・ギャング・犯罪・暴力・孤独・退廃を主題とした映画といわれてますね。1920〜30年ごろに流行した、ハードボイルド小説やギャング映画・恐怖映画の流れを汲み、夜を中心とする暗い映像、主人公を堕落させる悪女、悲劇的な幕切れなどがその特徴といわれています。主人公によるモノローグ多用(ボイス・オーバー)なども特徴といわれていますね。

つまりは、暗い背景や退廃的な人間関係の中で起きる事件を追うニヒルな主人公のキザなセリフやかっこよさをみて、くぅーっっとしびれる映画ということですね。なるほど。なるほど。

しかしそう観ると、この”三つ数えろ”、ボギーって意外と背が低いし顔がでかくて笑えるよねっていうことは別としても、書店員やタクシー運転手などなぜかにかわいい女の子との軽いのりがあったり遊びの要素も多く、最後もまずまずハッピーエンドとフィルム・ノワールらしからぬ要素も多々あるようですね。

はじめはちょっと悪女っぽい雰囲気ぷんぷんのヴィヴィアン(ローレン・バコール)は結局マーロウと相思相愛。まあ、実生活でも結婚1年の新婚さんでカップル主演二作目いうことですから、ボギーを堕落させる悪女バコールの姿などファンも見たくなかったのかもしれませんけどね。このあたりの新婚さん事情があって、ホークス監督はシビアなフィルム・ノワールの設定を多少緩和したのかもしれません。

ちなみに後半でバコールが唄う歌。この歌詞はフィルム・ノワールかもしれません。

「男は子馬にお金をかけ  見知らぬ女にご馳走する・・・・(中略)・・・・・
 あるとき、妻が聞いた  私には何を買ってくれるの?
  すると、彼は妻をナタで殴った。  妻はワインみたいな涙を流す・・・・・・・
 彼女は本当に悲しいトマト   彼女は打ちのめされた・・・・・・」

ってこれ、奥さん頭割られて死んでますよね。きっと血まみれで。 唄うバコールは姿も声も魅力的なのですが、内容に少し驚いてしまいました(笑)。

”ストーリーが難しい”とはこの作品を評して必ずいわれることなので、それなりに覚悟して観たものの、確かに展開が速く、複線が多く、登場人物も多いので一気に集中して観ないとすぐに話がわからなくなってしまいます。途中で息子のサッカーの試合を観戦にいったため中断したのですが、結局誰が誰の部下かわからなくなってもう一度最初から観ました。かなり原作に忠実なストーリーらしいので、原作を読んでから観るのも良いかもしれません。

ハンフリー・ボガードのニヒルさも、ローレン・バコールのクールさもとにかくステキですよ。冒頭のシルエットは必見。こんな、ステキな俳優の名演技をじっくり堪能できるところがクラシックの魅力のひとつです。
評価は星よっつ★★★★☆(複雑なので観るのに体力が要ります)

次回は、ボギーつながりで「マルタの鷹」にいってみましょうか。1941年、件のフィルム・ノワールはここから始まったという一作ですね。乞うご期待。



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posted by FROST at 17:08| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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