新ブログ『川越名画座』に引っ越しました。さらに充実した内容で運営していますので、ぜひご訪問ください。

2005年11月04日

#0013『赤い河』ハワード・ホークス監督 1948年アメリカ

RedRiver.jpg

"Red River"

監督: ハワード・ホークス Howard Hawks
製作: ハワード・ホークス Howard Hawks
原作: ボーデン・チェイス Borden Chase
脚本: ボーデン・チェイス Borden Chase
    チャールズ・シュニー Charles Schnee
撮影: ラッセル・ハーラン Russell Harlan
音楽: ディミトリ・ティオムキン Dimitri Tiomkin
 
出演: ジョン・ウェイン John Wayne
    モンゴメリー・クリフト Montgomery Clift
    ウォルター・ブレナン Walter Brennan
    ジョン・アイアランド John Ireland
    ジョーン・ドルー Joanne Dru
    コリーン・グレイ Coleen Gray
    シェリー・ウィンタース Shelley Winters
    ハリー・ケリー Harry Carey
    ハリー・ケリー・Jr Harry Carey,Jr.


<ちょっとネタバレ気味>

「仕事の命令は請けるが、考えることは自由だ」

インディアンの襲撃をきっかけに知り合った、ダンソン(ジョン・ウェイン)・グルート(ウォルター・ブレナン)の二人と少年マシュー(モンゴメリー・クリフト)。わずか牛二頭を連れて南の土地に牧場を開く。三人は14年間働きづめに働き、牧場をテキサス一の大牧場に育てあげるものの南北戦争のため南部では金儲けができなくなってしまう。ダンソンと成長したマシューは、1600キロ彼方のミズーリの市場まで10000頭の牛を売りにいく事を決意。30人の仲間たちと過酷なキャトル・ドライブに出発した。

鋼鉄のような意志でミズーリを目指すダンソンですが、旅を続ける中で超ワンマンな彼と仲間たちとの間に微妙なずれが。脱走した仲間の処分をめぐって、ダンソンはついにマシューとも衝突。苦楽をともにしてきたグルートにも愛想をつかされてしまいます。マシューは、牛と仲間を率いて鉄道が通るというアビリーンに目的地を変更。ダンソンを置き去りにして先を急ぐのですが、ダンソンはマシューへの復讐を決意して、新しい仲間とともにその後を追います。

前回レビューの”赤ちゃん教育”から、ホークス監督つながりで”赤い河”へ。”男”を撮らせては天下一品のハワード・ホークス。今回は、いわゆる「親父越え」ですね。

親父越えのオヤジは壁が高ければ高いほどドラマチックになるわけですが、筋金入りの西部の男ダンソンは、「俺の屍を越えていけ」などと甘いことは言いません。誰に対しても問答無用の絶対服従。わが子のように育てたマシューであってもそれは同じこと。誰よりも意志が強く、誰よりも仕事に熱心。仕事に命さえかけているがゆえに誰の言うことも絶対聞かないという典型的な頑固一徹のオヤジをジョン・ウェインが好演しています。

そんな超ワンマン親父の壁を越えるマシューは大変ですがこちらもタダ者ではありません。銃の腕前でも仕事でも超一流の才能を発揮します。しかし、銃がうまい、仕事の段取りに抜かりないというだけでは親父越えはできないわけで。必要なのはやはり誰もが認める”実績”。マシューはダンソンとのトラブルを経て結局最後には圧倒的な仕事の実績を上げ、親父を超えるための最後の関門”実績をバックに親父に自分の存在を認めさせる”儀式である、ダンソンとの壮絶な殴り合いに突入します。クライマックスの殴り合いを通して親父ダンソンに自分の実力を認めさせることに成功。ラストはついに対等となった”男と男”がお互いを認め合う笑顔。

こういう男と男の関係というか、人間と人間の関係はお互いに一歩も引かない強い意志を持っているからすばらしいものになるのだなぁとつくづく感じますね。現在ではなかなかこういうストレートさは受け入れられないのかもしれませんが、個人的には”自分も息子にとって大きな親父の壁となるのだ”と、改めて意志を強くしたのでした。(まだまだ、超えさせるわけには行きませんよ・笑)

これで、ハワード・ホークスは冒険ドラマ「コンドル」、スクリューボールコメディ「赤ちゃん教育」に続き、西部劇の「赤い河」を見たわけですが、それぞれ異なるジャンルでも共通するのはエッジの効いた登場人物と人物配置の妙ですね。今回も主役の二人はもちろん、花を添えるミレー(ちょっとしか出てきませんが重要な役回り)や、そそっかしいところもありながら主役二人の間を取り持つグルートなど忘れられないキャラクターが多数登場します。

もう一人の凄腕ガンマン・チェリーも秀逸。商売敵の牧場主の部下から仲間入りし、ダンソンに対しても忠誠心を持っているわけではありません。チェリーはマシューと心を通じ合わせますが、そんな彼の存在があるためにダンソンとマシューの関係には常にある種の緊張感がプラスされています。チェリーの最後のセリフがクライマックスにすごく効いてますよね。このあたりの考え抜かれた設定がホークスの大きな魅力です。

評価は星4つ★★★★☆(ジョーン・ドルーもうちょっとゆっくり見せて下さい・笑)

さて次ですが、もう一本ハワード・ホークス。今度はハードボイルド「三つ数えろ」にいきましょうか。

赤い河 オリジナル・バージョン
赤い河 オリジナル・バージョンジョン・ウェイン ハワード・ホークス

20世紀フォックス・ホーム・エンターテイメント・ジャパン 2002-02-08
売り上げランキング : 6,057
おすすめ平均star


Amazonで詳しく見る
by G-Tools

※オリジナルバージョンということで、冒頭にグールト役のウォルター・ブレナンのナレーションが入っているらしいですね。500円DVDもあります(キープ)が、こちらはナレーションなしのバージョン。




POSTER
Red River




Red River

Buy this Mini Poster at AllPosters.com



banner_02.gifにほんブログ村 映画ブログへ
ぜひよろしくお願いします!

アクセス解析
posted by FROST at 14:45| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(2) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/8953000

この記事へのトラックバック

赤い河
Excerpt: (1948/ハワード・ホークス製作・監督/ジョン・ウェイン、モンゴメリー・クリフト、ウォルター・ブレナン、ジョン・アイアランド、ジョーン・ドルー、シェリー・ウィンタース、ハリー・ケリー、ハリー・ケリー..
Weblog: ::: SCREEN :::
Tracked: 2006-02-14 09:00

「赤い河」
Excerpt: 1991年に見て以来。今回はすごくいいと思った。
Weblog: 或る日の出来事
Tracked: 2015-01-29 07:28
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。