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2005年10月21日

#0007『恐喝(ゆすり)』アルフレッドヒッチコック監督 1929年イギリス

blackmail2.gif
”Blackmail” 
監督: アルフレッド・ヒッチコック Alfred Hitchcock
製作総指揮: ジョン・マクスウェル
脚本: ベン・レヴィ
撮影: ジャック・コックス Jack E. Cox
音楽: キャンベル・コネリー
 
出演: アニー・オンドラ
    サラ・オールグッド Sara Allgood
    チャールズ・ペイトン
    ジョン・ロングデン John Longden
    ドナルド・カルスロップ Donald Calthrop
    シリル・リチャード Cyril Ritchard


「まだ知り合いではないんです。これから親密になるんですよ」

ロンドン警視庁のフランクとの関係が倦怠気味のアリスは、ふとしたきっかけで知り合った男性の家で襲われそうになり、自分の身を守るために男をナイフで刺殺。思い悩んだあげく、フランクに相談します。現場検証でアリスの犯行とうすうす気づいていたフランクは、彼女を守ろうとしますが、彼女の犯行に気づいた男がアリスの家にやってきて・・・。

1929年、ヒッチコック30歳のときの作品です。サイレントとして撮影されていた作品が途中でトーキーに変更され、イギリス映画界のトーキー第一号作品となりました。出だしは完全なサイレント映画ですから。途中で突然役者が話し出したのには少し驚きました(笑)。

ドナルド・カルスロップ扮する恐喝者が実に憎憎しく好演ですね。彼が前科者であることから状況は急展開し、ラストシーンはアリスにとってかなり残酷だなと。

アリスを演じるアニー・オンドラはビスク・ドールのように可憐。殺害直後の茫然自失ぶりや、その後街をさ迷い歩くシーンでの焦燥感の演技は秀逸です。結構好みな感じだと思ったんですが、フィルモグラフィを調べてみると同年にもう1本出てるだけでした(寂し・・・)。

30歳と若くてもヒッチコックらしさが随所に見られ、事件の噂話をするおしゃべりのおばさんの会話の中から凶器の”ナイフ”という単語だけが強調されることで、アリスの罪悪感を表現する趣向や、要所要所で登場する指をさして人を嘲り笑うピエロの絵など、十分楽しめる演出がありました。

後々のヒッチコック映画に見られるようなマニアックな要素は少なく、その分単純な展開にも感じられますが、はじめてのトーキーでこれだけの作品が作れたのは、やはりヒッチコックの才能ゆえだなと感じました。

評価は星三つ★★★☆☆(ちょっと厳しいかも)

恐喝(ゆすり)
B00005G106アニー・オンドラ サラ・オールグッド アルフレッド・ヒッチコック

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posted by FROST at 10:19| 埼玉 ☁| Comment(2) | TrackBack(2) | OLD:イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TBしましたが、入っていませんか?
一巻まるごとサイレントという変な作品ですが、全体的にサイレント映画的に勝負した部分と、トーキーならではの音の効果を使った演出と、実験精神の爆発で楽しめました。

最後の絵の扱いも上手い。あれはヒロインの将来に不安を抱かせる素晴らしい幕切れでした。
Posted by オカピー at 2006年11月16日 14:24
オカピーさん、TBいただいてますよ、ありがとうございます。『巴里の屋根の下』もそうでしたけど、トーキー出たてのころってみんな”どうやってこれを生かそうか”って必死に考えたんでしょうね。例の「ナイフ」の台詞とか、なるほどなぁと感心しましたよ。
Posted by FROST at 2006年11月17日 01:32
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恐喝(ゆすり)
Excerpt: 恐喝(ゆすり) ずーっと会話がないのでどうしたんだろう? 音量を上げてみたアホです。 トーキー映画だそうで、トーキーと今の映画の違いがよくわからないですが、ま、いいです。 この作品..
Weblog: cino
Tracked: 2006-11-15 12:10

映画評「恐喝」
Excerpt: ☆☆☆★(7点/10点満点中) 1929年イギリス映画 監督アルフレッド・ヒッチコック ネタバレあり
Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
Tracked: 2006-11-16 14:12
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