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2005年10月10日

#0004『二十四時間の情事』アラン・レネ監督 1959年フランス・日本

hiroshima_amour.jpg
"HIROSHIMA Mon Amour"

監督: アラン・レネ Alain Resnais
製作: サミー・アルフォン 永田雅一
原作: マルグリット・デュラス Marguerite Duras
脚本: マルグリット・デュラス Marguerite Duras
撮影: サッシャ・ヴィエルニ Sacha Vierny 高橋通子
音楽: ジョヴァンニ・フスコ Giovanni Fusco
   ジョルジュ・ドルリュー Georges Delerue
 
出演: エマニュエル・リヴァ Emmannuel Riva
   岡田英次 Okada Eiji
   ベルナール・フレッソン Bernard Fresson
   アナトール・ドーマン Anatole Dauman

「君は広島で何も見ていない。なにも」「私はすべてを見たわ」

日本を訪れたフランス人の女優と広島に住む日本人の建築家。互いに結婚している身でつかの間の恋に落ちます。オープニングでモノローグのように続く二人の会話。

戦争下のフランス、故郷のヌヴェールで、彼女はドイツ人と許されざる恋に落ち、彼の死により心の廃墟を彷徨います。世間体を気にする両親により地下室に閉じ込められ、際限のない喪失感に苦しむ彼女の姿は壮絶でさえあります。

2年の後、時間に癒され、忘却によって立ち直ることのできた彼女はパリで平凡に結婚。恋の記憶を忘れたまま14年後に広島を訪れ、建築家とめぐり合うことになります。

翌朝になれば彼女はフランスに戻る。広島の夜の街でひたすら彼女を求め、一緒にいてくれるよう懇願する男。求められるほどに忘れたはずの悲しい恋の記憶が蘇えり、苦しむ女。次第に彼女の記憶と広島の悲劇の記憶が交じり合い・・・。

結末はあいまい、主人公に名前もなく、二人以外には登場人物もほとんどいない。映画というよりも”映像”という方がふさわしいのかも。

アラン・レネ本人が

「観客がその中において自由を感じることができ、自ら働きかけてみることができる映画、観客一人一人の想像力にゆだねられる映画をつくりたかった」

と述べているとおり、映像・音楽・台詞が交じり合い、ストーリーではなくその時々のシーンに魅入られてしまう感じ。ストーリー重視派の私にも意外に心地の良い不思議な映画でした。日本間の居間にたたずむ岡田英次の姿や、夜の広島を彷徨うエマニュエル・リヴァ。広島市外の喫茶店。エンディングに近い日本庭園シーンなど
きっと、ずっと心に残るだろうと思います。評価は星4つ★★★★☆

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二十四時間の情事
二十四時間の情事マルグリット・デュラス アラン・レネ エマニュエル・リヴァ

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posted by FROST at 21:56| 埼玉 ☔| Comment(2) | TrackBack(5) | OLD:フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TBした後、TBが入っていませんよ〜と連絡する前に、一本映画を観て戻ってきたら、TBが入っておりました。

難解な映画には二種類あります。本作のように内容そのものが難解で哲学的な映画。或いは、香港のウォン・カーウァイやアメリカのデーヴィッド・リンチのように作り方を難しくて観客を困らせて喜ぶタイプ。

本作は形而上的で難しいですし、ベルイマンやフェリーニも神と個人の問題を扱って難しいですが、見せ方は非常に親切だと思うんですね。だから、この手の作品は非常に好みです。いっちょ考えてみようかという気になります。その点ゴダールは同じヌーヴェルヴァーグでも不親切。

私の性格からして、カーウァイやリンチは「何だか面倒くさい」で終ってしまうことが多いです。
Posted by オカピー at 2006年11月08日 03:04
オカピーさん、TBコメントありがとうございました。”いっちょ考えてみようかという気になる”という感じは良くわかります。その感じがしないほど難しい(ややこしい)表現になってしまった映画というのは、確かに面倒くさいというか存在目的自体が良くわかりませんね。
ちなみ、ウォン・カーウァイは、映画というか単純に映像として嫌いではないですね。トニー・レオンとかフェイ・ウォンなんか、「へー、いいねぇ」なんて、それだけといえばそうですけどね・笑
Posted by FROST at 2006年11月08日 17:31
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