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2007年03月20日

#156『消された証人』フィル・カールソン監督 1955年アメリカ

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”TIGHT SPOT”

監督:フィル・カールソン
製作:ルイス・J・ラックミル
脚本:ウィリアム・バワーズ
撮影:バーネット・ガフィ
音楽:ジョージ・ダニング
出演:ジンジャー・ロジャース/エドワード・G・ロビンソン
ブライアン・キース
詳しい作品情報はこちら
    ⇒IMDb(英語)

暗黒街のボスを国外追放に出来る事実を知るシェリー・コンレイ(ジンジャー・ロジャース)を、法廷で証言させるべく悪戦苦闘の検事ロイド(エドワード・G・ロビンソン)と護衛刑事ヴィンス(ブライアン・キース)。服役中の刑務所から高級ホテルの一室に移されたシェリーは、頑なに証言を拒否。ロイドは手を変え品を変え彼女を説得するが一向に事態は進展しない。護衛の警官でいっぱいのホテルにも組織の刺客は襲いかかり、間一髪ヴィンスに救われたシェリーは、次第に彼と心を通わせていくが、そこには意外な真相が・・・。

ジンジャー・ロジャースとエドワード・G・ロビンソン主演のフィルム・ノワール作品ということで楽しみにしていたのですが、、、あんまり面白くなかったなぁ。証人をめぐるサスペンス、ギャングの殺し屋、裏切りあり、適度などんでん返しもあってストーリーとしては使い古されているものの、面白くなる題材だと思うんですけどね。なんでかなぁ。

一つは、シナリオとしてジンジャー・ロジャース扮するシェリーを前面に押し出しすぎたことじゃないでしょうか。検事/刑事・ギャング・証人の三つ巴が良いところと思いますが、大半がホテル室内でのジンジャー・ロジャースの芝居。彼女の過去に絡む姉とのやり取りなんぞもシェリーが勝手にキレて勝手にぶち壊して勝手に落ち込んで、はい終わり、という感じ。「君のせいじゃない」と慰めるロビンソンが馬鹿に見えるほどの一人芝居でした。

そして、その一人芝居を演じるジンジャー・ロジャースの演技ですけど、、、なんかこう、いただけないんですよねぇ。いかにも内面に葛藤がありながらも気の強い女性を強調しましたという演技で、フィルム・ノワール作品の雰囲気にはそぐわない大げさな演技だと思うんですよ。彼女がこの役を演じるのに年をとりすぎていた(44歳)という見方もあるようですが、決して年の問題ではなくて、演技の性質が作品の性質にマッチしてないと思うんですよね。台詞回し・表情の作り方・目の使い方(とにかく、目がよくモノを言う)など芸としてはうまいのかもしれません。大作系のラブロマンスなんかだと効いてくるのかも。

で、もうひとつはジンジャー・ロジャース以外の役者に精彩がないこと。期待の検事役ロビンソンは途中どこで何してるんだかわからない。行動としてつながりがないから、後半彼女に怒りを爆発させても唐突な感じで説得力がない。役の検事としても鈍感(最期は普通裏があるって気がつくだろ!ってとこを素通り・・・)。前回ロビンソンを見かけた『深夜の告白』のカミソリのように鋭い保険調査員キーズとは月とスッポン。役どころと演じ方が似てるので、ついつい比べてしまうのです(意味ないけど)。刑事役ブライアン・キースはなかなかいい味を出していますが、ロジャースに付き合うのが精一杯と言う感じ。

うーん、そろそろフィルム・ノワール特集終わりにしようかと思っていたのですが、ちょっとこの作品では終われない。もう一本二本観てみることにしましょうか。他に何があったかな。。。

★★☆☆☆
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消された証人消された証人
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posted by FROST at 13:25| 埼玉 ☀| Comment(3) | TrackBack(0) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
果たしてこの作品は“フイルム・ノワール”といえるのか…疑問ですね。
まぁ、コロムビアの「フイルム・ノワール・コレクション」の中の一枚ですが、なんか違和感があるんですよね…。
ジンジャー・ロジャースは私にとって、あくまでもフレッド・アステアの相手役なんですよね。普通の作品に出てるってだけで“意外”なんですよ。
FROSTさんは「あまり面白くなかった」と書いてますが、私は全然面白くなかった。ですね。
『フィルム・ノワールの光と影』という本によれば、ヒッチコックの『めまい』や『疑惑の影』『ロープ』『見知らぬ乗客』までフィルム・ノワールの範疇に入っているんですね。そうなのか?
う〜む…ここまでくると“フィルム・ノワール”というジャンルは一体なんなのか?という疑問まで芽生えてくる。
とりあえず、手に入りそうな作品は『狩人の夜』『現金に体を張れ』『魅せられて』なんてのがありますが…。
Posted by オショーネシー at 2007年03月20日 21:33
 FROSTさん・・・今晩は。
うーーーん。この作品は未公開作品ですね・・・55年作のようですが、当時の映画事情を考えれば作品輸入に二の足を踏むでしょうね。映画少年もこの映画が公開されても劇場には足を運ばないだろう。この頃は名のあるスターを見に行ったきらいがある・・・。
ジンジャー・ロジャース嬢・・・ミュージカル映画では活躍したが、あの風貌では作品の雰囲気に馴染まない・・・。
ブライアン・キース・・・彼は西部劇の脇役でかなりの出演映画がある・・・。
この間、500円のDVDでモーリン・オハラ嬢と共演の「荒野のガンマン」(61)を観たが地味な作品ながら大人向けの西部劇として見応えがあった・・・。
Posted by グリーンベイ at 2007年03月21日 00:06
オショさん、こないだもどっかで書きましたけど、フィルム・ノワールの定義は難しいですね。この作品よく考えるとおっしゃるとおりでノワールなのかどうか難しいところですが、個人的には刑事ブライアン・キースのありようがノワールチックだなとは思いました。
>全然面白くなかった。
私も感想アップする直前までブログ始まって以来の★ひとつをつけてました。そのブライアン・キースがちょっと良かったのでギリギリのところで★二つになりました。どちらにしても作品は面白くなかったですけどね。

>グリーンベイさん、こんばんは。ジンジャー・ロジャースの風貌・・・。そうなんですよ。ムショあがりの場末の女の設定だと思うんですが、彼女の風貌と大げさな演技でやられるとどこのえらいおば様かなと思ってしまうのが致命的でした。女刑務官が自分を守って死んだことを知って証言することを決心しますが、気恥ずかしくて見れないくらい仰々しい芝居でした。そのあたりをコントロールできないと監督として問題だと思うんですけどね。ブライアン・キースは結構好きでした。
Posted by FROST at 2007年03月24日 01:58
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