新ブログ『川越名画座』に引っ越しました。さらに充実した内容で運営していますので、ぜひご訪問ください。

2006年12月31日

アスファルト・ジャングル 1950年/アメリカ【DVD#143】

asphalt_jungle.jpg
”THE ASPHALT JUNGLE”

監督:ジョン・ヒューストン
原作:W・R・バーネット
脚本:ジョン・ヒューストン/ベン・マドー
撮影:ハロルド・ロッソン
音楽:ミクロス・ローザ
出演:サム・ジャッフェ
   スターリング・ヘイドン
   ルイス・カルハーン
   マリリン・モンロー
   ジーン・ヘイゲン
   ジェームズ・ホイットモア
   アンソニー・カルーソ
   ブラッド・デクスター

詳しい作品情報はこちら
    ⇒アスファルト・ジャングル(1950) - goo 映画
    ⇒アスファルト・ジャングル@映画生活
    ⇒IMDb(英語)


ネタバレですよ

少しご無沙汰しておりました。年末バタバタと忙しいのはサラリーマンの宿命ですが、いやいや今年は大変でした。ようやく昨日仕事が終わってギリギリもう一本感想をアップできそうです。

さて、今年最後の記事はジョン・ヒューストン監督の『アスファルト・ジャングル』。最後にふさわしい傑作でした。

7年の刑期を終えて出所した希代の知能犯ドック(サム・ジャッフェ)。早々宝石店から100万ドルを強奪する計画を携えて悪徳弁護士エメリッヒ(ルイス・カルハーン)のもとを訪れます。エメリッヒの協力で金庫破りの名人ルイ(アンソニー・カルーソ)、カフェの店主ガス、強盗常習犯ディクス(スターリング・ヘイドン)と共に深夜宝石店に押し入り宝石を手にすることに成功しますが、予定外に警報が鳴ったことから次々に計画に狂いが生じていきます。

いい映画は開巻の一瞬からひきつけるものがありますが、この作品もしかり。画面いっぱいに写る石畳とゆっくり走ってくるパトカーの映像がぞくぞくするほどかっこいい。この場面から、パトカーをやり過ごしたディクスがガスの経営するカフェに入って犯行に使った拳銃を預けるところまで、これぞフィルム・ノワールというような犯罪映画のにおいがぷんぷんとする素晴らしいオープニング。

登場する人物描写がみんな実に生々しくて良い。子煩悩な金庫破りルイや破産した父親の牧場を買い戻すために競馬と強盗で金をつくろうとするディクス。クールな知能犯でありながら若い女に目がないドック、情婦に入れ込んで泥沼にはまるエメリッヒなど主役級はもちろん、ディクスの女友達ドール(ジーン・ヘイゲン、『雨に唄えば』のリナ・ラモント!)が警察に踏み込まれて泣き笑いしながらつけまつげをはがすシーンなんかも、とにかく人物設定と映像が抜群に奥深い。役者も良い。

それぞれの登場人物の裏側まで丁寧に描いているため、ジョン・ヒューストン独特のアンハッピー・エンディングが冴えわたることこの上ない。一人また一人と倒れていく様は、思わず深くため息をついてしまうような無常観がジーンと染み込んできました。

しかし、フィルム・ノワールは白黒映画の一つの極致ですね。夜の闇に浮かび上がる人間のシルエットなどため息が出ます。一つ一つ記憶に残る場面をメモしていきたいと思っていますが、この作品では上で書いた冒頭のシーンと、金庫を破るルイとディクス・ドックの縦並びのステージングや、ジュークボックスで踊る少女が窓に寄って離れた時に、カフェを覗き込んでいる警官の姿が写るシーンなどが印象的でした。

さて、最後になりましたが、今年一年ブログを訪れていただいた皆様、大変ありがとうございました。途中二ヶ月ほどの中断がありましたが、こうして続けてこれたのは皆様のおかげと感謝しております。

来年も、もっともっとオールド・ムービーの世界を極めていきたいと思いますので、これからも是非よろしくお願いします。

それでは皆様、良いお年をお迎えください(^^)/

★★★★★にほんブログ村 映画ブログへよろしくお願いします!

アスファルト・ジャングル
アスファルト・ジャングルジョン・ヒューストン サム・ジャッフェ マリリン・モンロー

ワーナー・ホーム・ビデオ 2006-05-12
売り上げランキング : 45367
おすすめ平均star


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


アクセス解析
posted by FROST at 23:56| 埼玉 ☀| Comment(4) | TrackBack(3) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
●明けましておめでとうございます。今年も『映画鑑賞&グッズ探求記 映画チラシin広島』をよろしくお願いします。
Posted by moviemania1999 at 2007年01月01日 20:41
FROSTさん、あけましておめでとうございます。今年も宜しくです。
「アスファルト・ジャングル」…この映画のDVDはごく最近ゲットしたので、実はまだ未見なんですよね。
FROSTさんの解説を読むと、ジョン・ヒューストンらしい“男達の映画”のようですね。彼にとっては、女はお飾りに過ぎないのかも。当時売り出し中のマリリン・モンローも出演していますが、彼女は“フィルム・ノワール・ヒロイン”ではないですね。肉付きが良すぎる。唯一魅力的な悪女が出てくる映画はやっぱり『マルタの鷹』でしょう。
Posted by オショーネシー at 2007年01月02日 00:07
 FROSTさん・・・明けましておめでとう御座います。今年もよろしく願い上げます・・・。
 うーーーん。今年初めてのコメントに相応しい作品ですね。
「アスフアルト・ジャングル」(50)。巨匠ジョン・ヒューストンですね・・・ところでFROSTさんはこの監督をどのように捉えているのでしょう?。
映画少年は・・・業界には多くの名監督がいるが、他の監督とは一線を画している・・・。35歳にして監督デビューは遅いとも思えるが・・さにあらず、ウオルター・ヒューストンの一人息子として生まれ・・・その人生は波乱万丈・・・挫折を繰り返し・・・この人生体験で培った感覚と哲学は他の追従を許さないと思っている。そのセンスが作品の多くのシーンに生かされていますね。 いみじくもFROSTさんが一言で云い当てている。
即ち、うーーーん。「無常観」・・・。フイルム・ノワール作品にしても・・・登場人物のキャラとか家族に優しい思いを忘れかったですね・・・。
又、デヴュー間もないマリリン・モンロー嬢をこの作品に起用しているが・・・彼女が亡くなる直前にクラーク・ゲーブルとモンゴメリー・クリフトとの共演で「荒馬と女」(61)に再起用していたが、映画少年は彼女の写真で一番出来が好いと思っています・・・が、勘ぐりは致すまい。(笑)
監督は「マルタの鷹」(48)から始まり・・・アカデミー賞(監督賞)をさらった「黄金」(48)・・・この「黄金」では親父のウオルター・ヒューストンに助演男優賞を受賞させている・・・。
晩年の作品に「女と男の名誉」(85)がある・・・最後まで映画作家としての気迫は衰えていなかった・・・。キャサリン・ターナー嬢の魅力が記憶に新しい・・・。
Posted by グリーンベイ at 2007年01月02日 13:56
>オショさん、明けましておめでとうございます。今年もよろしく^^。
さて、この作品は絶対お奨め。間違いなし。さすがジョン・ヒューストン、キャラがいいですわ。ディクスもドックもエメリッヒも全部良い。チョイ役のマリリン・モンローも良い(モンローって売り出し中の端役の方が印象的?)。”肉付きが良すぎる”というコメントがおかしくて見直しましたが、男目線だとやはり紛れもなく魅力的・笑。映画としても個人的には『マルタの鷹』よりこっちかなと。

>グリーンベイさん、明けましておめでとうございます。こちらこそ今年もよろしくお願いします。
ジョン・ヒューストンの作品を何本観たか確認したところ、監督・脚本作5本(『マルタの鷹』、『キー・ラーゴ』、『黄金』、『アスファルト・ジャングル』、『アフリカの女王』)、脚本のみ1本(『ストレンジャー』)の計6本見ていました。後半生は結構意外な作品も撮ってますね(アニーとか)。60歳頃から俳優として活躍しているのも興味深い。
6本の中で印象に残っているのは、この『アスファルト・ジャングル』と『黄金』。共通項はやはり「積み上げたものが崩壊していくむなしさ」で、『キー・ラーゴ』などのハッピーエンド作品よりも圧倒的に良いと思います。同じ頃のフランス映画に通じるところもあるんですかね。
キャサリン・ヘップバーンが書いた”「アフリカの女王」とわたし”を読みましたが、人間味豊かというか一筋縄ではいかない人物だったようですが、40年代から50年代初頭のハリウッドでこういう作品を作れたというのはやはり普通の才能ではなかったのだろうなと思います。ヒッチコックと同じくらい好きな監督です。
>moviemania1999さん
明けましておめでとうございます。いつもお世話になります。こちらこそよろしくお願いいたします。
Posted by FROST at 2007年01月05日 00:01
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

アスファルト・ジャングル
Excerpt: 1950年 アメリカ 監督 ジョン・ヒューストン 出演 スターリング・ ヘイド
Weblog: ブリジット・オショーネシーの日記 U
Tracked: 2007-03-27 03:10

訳詞プロジェクト「言葉のかけら」035
Excerpt: 「思い出のグリーン・グラス」(GREEN GREEN GRASS OF HOME)1975年3月11日、ハリウッドのRCAスタジオCで録音。 アルバム『トゥデイ』に収録されたヴァージョンは、 テイク5..
Weblog: 日々是エルヴィス
Tracked: 2008-02-09 22:37

助かった。。
Excerpt: adrFs31G ヤリまくったら500マンなんか一瞬やったわぁ〜ww てぃんてぃん腫れたけど、デカくなったし別にええわw http://wiiwi.net/yutori/adrFs31G/adrFs3..
Weblog: 借¥地獄から脱出
Tracked: 2008-03-09 17:09
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。