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2006年12月20日

記憶の代償 1946年/アメリカ【DVD#142】

Somewhere in the Night.jpg
”SOMEWHERE IN THE NIGHT”

 監督:ジョセフ・L・マンキウィッツ
 脚本:マーヴィン・ボロウスキー
     ジョセフ・L・マンキウィッツ
 脚色:リー・ストラスバーグ
 撮影:ノーバート・ブロダイン
 音楽:デヴィッド・バトルフ
 出演:ジョン・ホディアク
     ナンシー・ギルド
     ロイド・ノーラン
     リチャード・コンテ
     ジョセフィン・ハッチンソン
     フリッツ・コルトナー


詳しい作品情報はこちら
    ⇒allcinema
    ⇒IMDb(英語)



『イヴの総て』で圧倒的なドラマの面白さを見せてくれて好きになったジョセフ・L・マンキーウィッツ監督の作品。

フィルム・ノワールらしい白黒感は存分にかもし出されており雰囲気は満点。戦傷で記憶を失ったジョージ・テイラー(ジョン・ホディアク)が、わずかな手がかりを手繰って自分の過去の秘密を握るラリー・クラバットという男を追います。悪漢に追われて逃げ込んだクラブ楽屋で出会った歌手クリスティ(ナンシー・ギルド)と愛し合うようになり、彼女の協力を得て真相に近づきますがそこには驚くべき真実が・・。

ということで、こじんまりしたキャストによる典型的なB級フィルム・ノワール。主演のジョン・ホディアクはどこかで見覚えがあるなと思って調べて見ると、ヒッチコックのしぶ〜い密室劇『救命艇』に出てました。救命ボートに乗り合わせたメンバーの中でも結構攻撃的な性格の男を演じていました。

病院で目覚めた主人公ジョージ・テイラーが故郷L.A.でわずかな手がかりを探りますが、ストーリーの組み立てとしては手に汗握ると言うほどでもありませんがまずまずの工夫でしょうか。終盤の桟橋に向かう頃には大体ラストは読めますけどね。ただ、話のつながり、要するにヒントを得て次のエピソードに移動するつなぎに若干無理があるんじゃないのと思わせるところが二箇所。ひとつはロスに戻った直後に受け取るカバンの出所。もうひとつは女占い師フィリスの家で「ヒントをくれ!」と言うというところ。ヒント探しが面白さの核なのに、おもむろに「ヒントをくれ」と頼むのもいかがなものでしょ・笑。

ミステリとかホラーなどの作品では、ご都合主義が透けて見えると、その後映画ががんばるほど逆に心は白々とさめていくという、”逆スパイラル症状”に陥ってしまうことがあるのですが、今回はそこまでになることはなく、まあラストまでそこそこ楽しむことはできました。

しかし、主演二人。あんまり好みじゃないですねぇ。ジョン・ホディアクは、とにかく最初から最後まで表情がまったく変わらないので感情移入しづらいことはなはだしい。必死で真剣のは良いのですが、ちょっとくらい笑うとか泣くとか・・・。『救命艇』ではもう少し動きのある表情をしていたと思うので、これは演出なのでしょうか・?

一方、クリスティを演じるナンシー・ギルドは逆に結構表情豊かなんですが、顔のつくりがなんていうんでしょ、B級アメコミに出てくるちょっと妖艶な悪女の感じ?多分自分でも意識してるんだと思いますが、眉を長くたれ気味に引いて、ちょっと上向き加減にしてニタッと笑うと頬骨が強調されて、なんかこう少し卑猥な笑顔になるんですねぇ。これ、結構印象に残る顔なので女優が作る表情として決して悪いとは思いませんが、個人的に好みじゃないです。はい。

しかし、なんですね、B級フィルム・ノワールっていうのは、前に感想をアップした『都会の牙』もそうですが、あんまりストーリーがとか役者がとかコムツカシイことを言わずに、スコンと心を開いて雰囲気を味わうものかもしれないなとそんなことを感じました。

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記憶の代償
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posted by FROST at 16:00| 埼玉 🌁| Comment(4) | TrackBack(1) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
あ゛〜…持ってるけど未見の作品です。なんか出演者もB級なのね。それを超A級の監督が撮るって…。
FROSTさんの解説を読んだ限りでは、あまり期待は出来ないのね。ちっ…残念。
まぁ、たまに毛色の違うフィルム・ノワールを撮ってみたくなりました。って感じの映画なのかしらね。
Posted by オショーネシー at 2006年12月21日 18:01
オショさん、こんばんは。
これももってるんですか?すごいですね・笑。
期待できないというか・・・普通。『イブの総て』から期待していたので、特にフツー。
映画における役者の存在が以下に大きいかよ〜くわかりました。
Posted by FROST at 2006年12月21日 23:56
 FROSTさん・・・今晩は。
オショーネシーさんも・・・お二人とも如何してこの作品テープを持っているんでしょうね・・・不思議です。(笑)
うーーーん。勿論未見です。(威張り)
別にコメントはないですが・・・ジョン・ホウダイアックについて・・・彼は西部劇(特にMGM)の出演が多いので親しみがあるんです・・・。
「アパッチ族の最後」(50)「ミズーリ横断」(51)「トマホーク渓谷の待ち伏せ」(53)・・・。
特に「アパッチ族・・」はロバート・テーラーとの共演でしたが・・・映画少年の最もご贔屓女優の一人アーレン・ダール嬢をめぐって彼とテーラーの三角関係が印象に残っているのです。(笑)ダール嬢は美しい・・・。
主役というより脇役で存在感をだしていた。しかし、地味ですね・・・。
あのアン・バクスター嬢と46年から7年間夫婦でしたね・・・。
Posted by グリーンベイ at 2006年12月22日 00:40
グリーンベイさんこんばんは。私の方は、今オンラインレンタルでフィルム・ノワール借りまくってますから。オショさんは、筋金入りのコレクターのようです・笑。
ジョン・ホディアクは西部劇で活躍してたんですか。グリーンベイさん西部劇お好きなんですよね。確かに地味でした。ひげも似合ってなかったし。アン・バクスターの夫だったとはえらい驚き@@。これは一度西部劇の出演作も見てみないといけませんねぇ。
Posted by FROST at 2006年12月22日 01:54
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