新ブログ『川越名画座』に引っ越しました。さらに充実した内容で運営していますので、ぜひご訪問ください。

2006年11月23日

キー・ラーゴ 1948年/アメリカ【DVD#135】

key-largo.jpg
 ”KEY LARGO ”

 監督:ジョン・ヒューストン
 製作:ジェリー・ウォルド
 原作:マックスウェル・アンダーソン
 脚本:リチャード・ブルックス/ジョン・ヒューストン
 撮影:カール・フロイント
 音楽:マックス・スタイナー
 出演:ハンフリー・ボガート/ローレン・バコール
    クレア・トレヴァー/エドワード・G・ロビンソン
    ライオネル・バリモア/モンテ・ブルー
    トーマス・ゴメス/ハリー・ルイス
    ジョン・ロドニー/マーク・ローレンス


詳しい作品情報はこちら
    ⇒allcinema
    ⇒IMDb(英語)


ちょいとネタバレ

舞台はフロリダ、キー・ラーゴのホテル。一夜のハリケーンに閉じ込められた悪党とヒーロー。悪党はやりたい放題。ヒーローは我慢に我慢。やりたい放題と我慢の振幅がだんだん大きくなって限界点を迎えたところでヒーローの大逆転。

そういうことですねぇ。悪党のボスジョニー・ロッコにエドワード・G・ロビンソン、ロッコの情婦クレア・トレバー。ホテル・ラーゴの主人ライオネル・バリモア、その娘ローレン・バコール、そしてバコールの戦死した夫の戦友でロッコと対決するヒーロー、フランク・マクラウドにハンフリー・ボガート。

人物に迫力があります。主役クラスの5人はもちろん、ロッコの手下たちも含めて画面映りに味があるというかくせのある俳優がそろっていますね。その上、冒頭のバスの中のボギーの横顔から始まって、ボート小屋に向かって歩くボギーとバコールのツーショットや、ロビンソンの登場場面などクローズアップや鏡に映る人物像をうまくつかって非常に”人”のインパクトを出すような撮り方をしています。

犯罪映画では悪役が重要ですが、名優エドワード・G・ロビンソンの悪役ぶりはすばらしく、ふてぶてしさ憎々しさは秀逸。彼の悪意は直接ボガートではなくホテルの主人親子と情婦に向けられていて、バコールなども散々いたぶられます(あの野村のささやき戦術みたいなのはなにを言ってたんだろう・・・?)。ホテルの主人バリモアは車椅子に乗っているため、いくらロビンソンにやられても反撃することが出来ません。バリモアの悔しそうな言動がまた悪党ロビンソンを引き立てます。

観客としては「おいおい、何とかしてやれよ、ボギー!」ということで、ヒーロー・マクラウドの反撃への期待が盛り上がっていきます。この辺の期待感の盛り上げには、落ちぶれた歌手でアル中の情婦ゲイも一役買っており、酒欲しさにみんなの前で衰えた歌を歌わされるシーンは痛々しく、ロッコへの怒りの指数がさらにアップ。ゲイを演じたクレア・トレバーはアカデミー助演女優賞を獲得しました。

ロッコへの怒りを盛り上げ反撃の期待感をあおる部分は状況設定、ストーリー、人物描写ともに文句なし。意外なほどにハリケーンにうろたえるロッコやあまりゴタゴタに関わりたくない風情のマクラウドの描き方も良かった。しかし、個人的にはクライマックスのボギーの反撃シーンにもう少し迫力とギリギリ感が欲しかったかなと感じます。船室へのドアをはさんでお互いに姿の見えないロッコとマクラウドの対峙などサスペンスを盛り上げる工夫はありますが。

ボギーとベティ(ローレン・バコール)、やっぱり絵になりますね。顔が似てるかも・笑★★★☆☆

キー・ラーゴキー・ラーゴ
ジョン・ヒューストン リチャード・ブルックス ハンフリー・ボガート

ワーナー・ホーム・ビデオ 2006-07-14
売り上げランキング : 47395

Amazonで詳しく見る
by G-Tools


にほんブログ村 映画ブログへよろしくお願いします!

アクセス解析
posted by FROST at 16:43| 埼玉 🌁| Comment(5) | TrackBack(0) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
ジョン・ヒューストンの作品は傑作揃いなのに、今年自伝が出ただけなのはちとおかしい気がするのよね。(それも生誕100年だからだそうで…)
『キー・ラーゴ』は、ボギー&バコールの映画というより、エドワード・G・ロビンソンの映画ですね。30年代はギャグ・スターでならして、40年代に入ると色々な役に挑戦していますね。この映画では往年のギャング路線ですが、『深夜の告白』では保険会社のお偉いさん。『ストレンジャー』では刑事(あやふやな記憶だが…)。『スカーレット・ストリート』では大学教授と役の幅が増えていきますね。そして『シンシナティ・キッド』ではマックィーンを負かす老ギャンブラー!!
彼の実像は、絵画収集家でもあり(フリーダ・カーロの絵を最初に評価した人でもあるんですね)4カ国語を話すインテリだったそうですよ。
Posted by オショーネシー at 2006年11月23日 19:49
 Frostさん、オショーネシーさん・・・今晩は。
うーーーん。「キー・ラーゴ」(48)・・・内容はFrostさんの解説でOK・・・何も足さない何も引かない。(笑)
J・ヒューストン監督とボギーのコンビで発表したハード・ボイルド作品の一本ですね・・・「マルタの鷹」(41)「黄金」(48)がある。ボギーは西部劇、例えば「オクラホマ・キッド」(39)「ヴアージニアの血闘」(40)での悪役で頭角を現し・・・男臭いイメージをつくりあげた。
背が低いと声もあるが・・・Frostさんは如何思われますか・・・?。映画少年は・・・背が低いからいいのだ・・・と強調したい。高くなっても低くなっても・・・もはやボギーではなくなるんですね。あの風貌で長身だったら如何します・・・いけません。(笑)あの背の低さ・あの面構え・身体全体から発散する男臭さ?・・・これ等要素が一体となってボギーのキャラが出来上がっていると思うのですよ。また、ラブ・ストーリーでもハマルから不思議なスターですね・・・「カサブランカ」(42)「麗しのサブリナ」(54)「裸足の伯爵夫人」(54)・・・。45年にローレン・バコール嬢と結婚・・・57年にボギーが亡くなるまでオシドリ夫婦と云われたが・・・彼女は61年にジェイスン・ロバーツとあっさり再婚している・・・アーア。
・・・(あの野村のささやき戦術みたいなのは何を云っているんだろう)・・・これは面白い・・・。
Posted by グリーンベイ at 2006年11月23日 23:52
>オショさん、こんにちは。
悪役ロビンソンの映画ですか。それだけの存在感はありました。『ストレンジャー』では知的で正義漢にあふれる感じでしたが今回は根っからの悪党。演技の幅が広い。実際にもそんなにインテリだったとは驚き。好きだなぁ。

>グリーンベイさん、こんにちは
画面上、ボギーの身長が気になったことはないですね、そういえば。撮影の工夫もしているとは思いますが。
しかし、本作のポスターで見てもボギーの顔はでかい・笑。ロビンソンの1.5倍くらいありそうです。ボギーのサイズって、実はスクリーンに映えるバランスだったりするのでしょうか?
Posted by FROST at 2006年11月25日 12:58
エドワード・G・ロビンソン、いいですね。
好きです。「赤い家」で初めて見たんですが、「シンシナテイ・キッド」や「逆転」など印象に残ってます。おっしゃるように
俳優の面構えというか、それぞれキャラクターがはっきりしていていいですね。昔の俳優さんのほうが個性的だったような気がします。ローレン・バコール素敵です。かっこいいです。こういうタイプも今いそうでいない。品のある人が減りました。
Posted by sesiria at 2006年11月25日 17:38
>sesiriaさん
俳優を魅力的に見せるということでは素晴らしい映画だと思います。ローレン・バコールは個人的には”三つ数えろ”の時のようなクールなちょっと悪女っぽい方が好きですね。しかし、品のある人が減ったというのは同感です。邦画界でも同様ですね・・。
Posted by FROST at 2006年11月26日 01:23
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。