新ブログ『川越名画座』に引っ越しました。さらに充実した内容で運営していますので、ぜひご訪問ください。

2006年11月17日

大脱走 1963年/アメリカ【DVD#134】

great escape.jpg
”THE GREAT ESCAPE”

監督:ジョン・スタージェス
製作:ジョン・スタージェス
原作:ポール・ブリックヒル
脚本:ジェームズ・クラヴェル/W・R・バーネット
撮影:ダニエル・ファップ
編集:フェリス・ウェブスター
音楽:エルマー・バーンスタイン    
出演:スティーヴ・マックィーン/ジェームズ・ガーナー
    リチャード・アッテンボロー/ジェームズ・コバーン
    チャールズ・ブロンソン/デヴィッド・マッカラム
    ハンネス・メッセマー/ドナルド・プレザンス
    トム・アダムス/ジェームズ・ドナルド
    ジョン・レイトン/ゴードン・ジャクソン
    ナイジェル・ストック/アンガス・レニー
    ロバート・グラフ/ジャド・テイラー

詳しい作品情報はこちら
    ⇒allcinema
    ⇒IMDb(英語)


ネタバレですよ

もう、『大脱走』については、いまさら何にも言うことはないでしょうねぇ。★★★★★
でも、ちょっとだけいいですか・笑

エルマー・バーンスタインのテーマ曲が響いてくるだけで大興奮でしょう。脱出不可能なドイツ軍の刑務所から、なんと250人を同時脱出させようという大プロジェクト。

こういう映画は、前半で着々と準備が行われて後半で目的達成に向けて一気に集中というのがパターンですね。同じくスタージェス監督の『荒野の七人』でもそうでしたが、前半の準備段階が意外と面白い。というか、前半の準備プロセスが丹念に練りこまれているほど、後半のアクションが生きてくるということになります。クルーゾー監督の『恐怖の報酬』などもちょっと違いますが同じようなタイプと言って良いかもしれませんね。

さて、『大脱走』の前半部分は、丹念どころではありません。映画が始まってからトンネルを抜けて脱走するシーンまでなんと1時間50分以上。映画一本分の時間をかけて脱走準備を描きこみます。

トンネルキング、偽造屋、調達屋などその道のプロフェッショナルの活躍や、一糸乱れぬ連携プレーで敵の目を欺く工夫がサスペンスを引き出し、そこにマックィーン扮する脱走常習犯ヒルツのヒーロー的キャラクタが加わり、前半だけでも十分そこらの映画をしのぐ面白さを味わうことができます。

しかし、この”大脱走計画”は”大失敗”ですから後半は大変ですね。本来前半で準備に準備を重ねたプロジェクトが成功に向かって走り出すところ、この映画の場合はトンネルが短かった時点ですでに失敗決定。あとは、敗戦処理です。なので、あっちでもこっちでも志半ばで倒れていく仲間達の姿を目撃することになります。

そもそも、捕虜が脱走するのは敵軍の後方かく乱というひとつの任務ということからすると、多くの仲間達が命を賭けてその使命を果たしたということにはなります。最後に司令官が”この脱走に価値はあったか”と聞かれて、”考え方次第だ”と答えるのがむなしくて悲しい。

しかし、捕らえられ戻ってきたヒルツ(マックイーン)がわずかな会話で仲間の死を悟った後、独房で壁相手にキャッチボールをはじめるラストシーン。むなしさを乗り越えてすでに次への挑戦の意志を固めている、不屈の闘志を余韻とした幕切れはさすが名作。見事なラストシーンを見せてくれました。やっぱり何回観ても素晴らしい名作であります。

大脱走
大脱走ポール・ブリックヒル ジョン・スタージェス スティーブ・マックイーン

ソニー・ピクチャーズエンタテインメント 2006-06-17
売り上げランキング : 16698
おすすめ平均star


Amazonで詳しく見る
by G-Tools



にほんブログ村 映画ブログへよろしくお願いします!

アクセス解析
posted by FROST at 10:03| 埼玉 ☀| Comment(10) | TrackBack(4) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
いつも夢中で観ていたので、映画が始まってから脱走するシーンまで1時間50分以上もかかっていたことに気づきませんでした!
独立記念日に酒を作って皆で祝っているシーンもいいですよね。
どんなことがあっても決して諦めない、もう大好きな作品です。
Posted by shake at 2006年11月18日 11:45
『大脱走』のテーマと『戦場にかける橋』のテーマがいまだに区別がつかないのは私だけでしょうか?
息子が運動会で『大脱走』のテーマをトランペットで吹く…と言われて思わず『戦場にかける橋』のメロディを口ずさんでしまいました…。
史実では無事逃げ延びた兵士は1人だけでしたっけ?この作戦はまったくの無駄足だったようですね。
でも、マックィーンがかっこいいからそんなのはどうでもいいんですけど。
Posted by オショーネシー at 2006年11月18日 15:50
 Frostさん・・・今晩は。
うーーーん。
「インタテイメント」・「インタテイメント」・・・「インタテイメント」の傑作ですね・・・以上。(笑)
Posted by グリーンベイ at 2006年11月18日 23:15
>shakeさん、こんばんは。TBありがとうございます。いい映画は時間を感じさせませんね。あっという間に見終わってしまいます。ヒルツとかヘンドリックスとかアメリカ兵のキャラクタ付けがイギリス兵とは全然違うところがまた面白かったですね。
Posted by FROST at 2006年11月18日 23:15
>オショさん、こんばんは。戦場にかける橋のテーマ?・・”ピポッ”って出だし上がるのが『大脱走』で、”ピポッ”で出だし下がるのが『戦場にかける橋』でしたっけ?どっちも縦笛で吹きまくったな、そういえば。

>グリーンベイさん、グリーンベイ史上最短のコメントでしたね。ありがとうございます・笑
Posted by FROST at 2006年11月18日 23:23
TB致しました。
今の若い連中の中には「脱走までが長すぎる」などとのたまう人物もいるでしょうね。彼らは【現象】にしか興味がないですからね。どんな娯楽作品もそこに人間の血を感じられねば失格であるはずですが、そんな事は彼らにはどうでも良いんですね。精神的に貧しいと言いますか。
おやっ、今日は愚痴ばかりになりました(笑)。
Posted by オカピー at 2006年11月20日 04:04
こんにちは、TBさせて下さい。豪華キャストでそれぞれのキャラが面白く大好きな名作の一つです!アッテンボローもコバーンもブロンソンもマッカラムもすごくイイけど、やっぱりマックィーンです!ラストも落込む変わりに何クソ!って「不屈の闘志」がですよね。
ちなみに
<『大脱走』のテーマと『戦場にかける橋』のテーマがいまだに区別がつかない
私もこれは昔から気になってました^^;)。でも違いはちゃんと口ずさむ事ができます。ちょっと脱線しますが似ているというと『スーパーマン』と『スターウォーズ』も…。
Posted by ぶーすか at 2006年11月20日 06:00
ついに取り上げてくださいましたか!これはもう夢中になって観ました!!
本当に良く出来た名作だと思います。キャラクターが全て素晴らしい!小さな役でも手を抜いていない!テーマ曲も素晴らしい!!私もこの映画、長いとは感じませんでした。「グッドラック」と言われて思わず「サンキュー」と言ってしまうところとか、銃殺されているだろうという場面も、
映さず想像させるとか、細部まで丁寧で完璧だと思います。息子にも見せましたが(小5)やはり面白がってました。
やっぱり、あの丁寧な準備段階がはらはらするけど、わくわくもするんですよね。
Posted by sesiria at 2006年11月20日 12:49
>オカピーさん、TBありがとうございます。「脱走まで長すぎる」ってですか・笑。もったいない話ですねぇ、こんなに面白いのに。あんまりあわてないでじっくり映画を観たいものです^^

>ぶーすかさん、TBありがとうございます。他の方のコメントにも書いたのですが、つかまるときに倒れたバイクのガスタンクを手でぽんぽんてたたくんですよね。「よくやったな」みたいな感じで。あれを観てますますマックィーンが好きになりました。彼には生まれながらにヒーローの血が流れているに違いない。
Posted by FROST at 2006年11月20日 16:57
>sesiriaさん
ものすごく好きで良く観ていた超名作ってかえってブログの記事にしにくかったりするんですよ。他にも『ゴッドファーザー』とか『風と共に去りぬ』とか『サウンド・オブ・ミュージック』とか。
しかし、この作品は本当に、こう、身体の中から熱くさせるものがありますね。うちの息子は小6ですが、今度の週末に見せます・笑
Posted by FROST at 2006年11月20日 17:00
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

大脱走
Excerpt: 第二次世界大戦中、ドイツ軍に捕らえられた捕虜たちの脱走劇。 失敗すれば射殺されるかもしれない状況の中で、それでも自由と故郷を求めて脱走を繰り返す、捕虜たち。
Weblog: シェイクで乾杯!
Tracked: 2006-11-18 11:56

映画評「大脱走」
Excerpt: ☆☆☆☆☆(10点/10点満点中) 1963年アメリカ映画 監督ジョン・スタージェス ネタバレあり
Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
Tracked: 2006-11-20 01:21

「大脱走」「ふたりのトスカーナ」「バッドボーイズ2バッド」
Excerpt: ●大脱走 ★★★★★ 【NHKBShi】スティーブ・マックィーン、チャールズ・ブロンソン、ジェームズ・コバーンが共演。音楽、ストーリー、キャスト統べて良しの名作! ●ふたりのトスカーナ ★★★ ..
Weblog: ぶーすかヘッドルーム・ブログ版
Tracked: 2006-11-20 05:52

『大脱走』は脱走を描いた映画ではない
Excerpt:  【ネタバレ注意】  スティーヴ・マックィーン演じるヒルツ大尉は、捕虜収容所の独房に入れられるたび、コンクリートの壁に野球ボールをぶつけて一人でキャッチボールをしている。ボールのぶつかる音が独...
Weblog: 映画のブログ
Tracked: 2011-10-23 09:32
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。