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2006年10月08日

ゲームの規則 1939年/フランス【DVD#122】

LA REGLE DU JEU.jpg

”LA REGLE DU JEU”

監督:ジャン・ルノワール/製作:クロード・ルノワール/脚本:ジャン・ルノワール/脚本協力:カルル・コッホ/撮影:ジャン・バシュレ/音楽:ロジェ・デゾルミエール
出演:マルセル・ダリオ/ジャン・ルノワール/ノラ・グレゴール/ローラン・トゥータン/ポーレット・デュボスト/ミラ・パレリ/オデット・タラザク/ジュリアン・カレット/ガストン・モド

詳しい作品情報はこちら
    ⇒allcinema
    ⇒IMDb(英語)


一部ネタバレ

なかなか映画を一本通して見る時間はとれないので、何度かに分けて見ることになってしまいます。本当はあんまり良くないんですよね。ストーリーがわからなくなるし、なんといっても途中で一度画面を閉じてしまうと同じ映画を見ていても感じるものがすごく少なくなってしまいます。

それでも、背に腹は変えられませんから、時間を拾い集めながら映画を観ているのですが、時々そのような事では到底通用しない作品に出くわします。

今回の『ゲームの規則』が、まさにそれ。とにかく登場人物が多く、そこかしこで恋愛ゲームが展開してストーリーも複雑、台詞も多いので、ちょっと間を空けるとすぐにわからなくなってしまいます。ストーリーが本番を迎えるコリニエール館のシーンにたどり着くまでに何回見直したことか。オープニングの"フィガロの結婚”の詩なんか覚えちゃいましたよ。今日ようやく腰を落ち着けて通しで見ることが出来ました。

さて、『素晴らしき放浪者』で大ファンになったルノワール監督。37年の『大いなる幻影』は、思いのほかオーソドックスで美しく、これはこれで良かったのですがやはりちょっとくせ球っぽい作品が見たい。その点、この『ゲームの規則』は楽しめて大満足です。

ゲームの規則の”ゲーム”ってなんでしょう?”規則”の方はいくつか劇中で話題に上ります。大西洋横断飛行成功のインタビューという場で、祝福に駆けつけてこなかったクリスティーヌ(ノラ・グレゴール)に対して、恨みをぶちまけるアンドレ(ローラン・トゥータン)を友人オクターヴ(ルノワール)が「社交界には規則がある」と諭しています。後半でも、一緒に逃げようというクリスティーヌに「屋敷に招いてくれた友人に何も言わずにその妻を連れ出すわけにはいかない」とアンドレは譲りません。ブルジョワ社会の人間関係のルールのことを規則と言ってるのかな。とすると、ゲームとはブルジョワの生活ということでしょうか。

コリニエール館にはブルジョワの面々とその使用人たちの二つの階層社会が出来ているわけですが、ブルジョワ組は狩りに仮装パーティに大騒ぎ。彼らの馬鹿騒ぎをサポートする使用人たちの方がよほどしっかりしているように見えます。そういえば、ブルジョワ組と使用人たちの距離は意外と近いようで、館主ロベール(マルセル・ダリオ)とその召使マルソー(ジュリアン・カレット)の会話などはまるで友人同士のようですね。

大騒ぎの館の中では、同時平行でいくつもの恋愛ゲームが進行しています。クリスティーヌとアンドレ、クリスティーヌの夫ロベールとジュヌヴィエーヌ(ミラ・パレリー)。オクターヴと女中リゼット(ポーレット・デュボスト)、リゼットと召使マルソー・・・・(文字ではとても伝えきれない)。

物語の終盤に向けて、リゼットとその夫シュナンシュール(ガストン・モド)、マルソーの三角関係のドタバタが起こりますが、同じタイミングでブルジョワ側でもクリスティーヌを中心としてアンドレとロベールが争う三角関係が進行しており、そこにオクターヴも加わって館の中は大混乱となっていきます。両方で起きていた入り乱れた男女関係が交差したとき、一気にラストに向けた悲劇が起こり場は一瞬で暗転します。喜劇から悲劇への切り替えも実に見事。

館で起きた悲劇に、ブルジョワたちは意気消沈。なんとか館主ロベールはスキャンダルにならないよう処理しますが、招かれていた軍人たちは「ブルジョワ階級は減っていく。もうすぐ姿を見なくなるぞ」と話しています。こういうドタバタ騒ぎを描きながら、戦前の貴族社会が廃れていくさまを描いていたのかななどと考えてみたりもしました。

などと、もっともらしく書いてみるものの、レビューとしてはとっちらかっちゃって散々ですね(^^;)。まあ、この作品は一度観て面白くてよかったねで片づけられるものではありませんから、たくさん映画を観てからもう一度戻ってくれば、もっといろいろな事が伝わってくるだろうと思います。★★★★★

ゲームの規則
ゲームの規則ジャン・ルノワール マルセル・ダリオ ノラ・グレゴール

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posted by FROST at 03:01| 埼玉 ☁| Comment(4) | TrackBack(2) | OLD:フランス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TB致しました。
昔のメモから引っ張り出したもので、余り大したことは書いていませんが、本質はある程度ついているのではないかと思います。
ジャン・ルノワールは、いかにも難解な芸術映画という感じではないですが、やはり<良さ>が解りにくいので、何度も観ることが必要ですね。「大いなる幻影」など何度観ても掴み切れません。他の作品についてもほぼ同様。
Posted by オカピー at 2006年10月11日 00:39
オカピーさん、いつもTBありがとうございます。確かに、ルノワール作品には独特のつかみ所のなさがありますよね。不思議とその良くわからなさが楽しくもあるのですが、今回見た三本「素晴らしき放浪者」「大いなる幻影」「ゲームの規則」は何度も見直して、ぜひその正体を見極めたいと思います。
Posted by FROST at 2006年10月11日 10:30
FROSTさん,こんにちは。TBさせていただきました。
ルノワールは普通っぽい作品も多いですが,『素晴らしき放浪者』や『ゲームの規則』など,どこか狂ったような作品に魅力がありますよね。
私はBS放送で観た『黄金の馬車』も好きなんですが,2000年に出たDVDは廃盤になっているようで…。でも,そろそろ新盤が出るころかなと期待しているところです。
Posted by ジューベ at 2006年10月15日 11:11
ジューベさん
コメントTBありがとうございます。ルノワールの狂い方、なんとも言えず好きですね。黄金の馬車もそんな感じなんですかね。見てみたいものです^^
Posted by FROST at 2006年10月17日 19:37
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映画評「ゲームの規則」
Excerpt: ☆☆☆☆☆(10点/10点満点中) 1939年フランス映画 監督ジャン・ルノワール ネタバレあり
Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
Tracked: 2006-10-10 18:44

『ゲームの規則』 ??軽やかなる虚構世界??
Excerpt: 1939年 フランス 監督・脚本:ジャン・ルノワール 撮影:ジャン・バシュレ 出演 マルセル・ダリオ(ロベール侯爵) ノ
Weblog: キネマじゅんぽお
Tracked: 2006-10-15 10:52
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