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2006年09月10日

錆びたナイフ 1958年/日本【DVD#110】

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監督:舛田利雄/製作:水の江滝子
原作:石原慎太郎/脚本:石原慎太郎/舛田利雄
撮影:高村倉太郎/美術:松山崇/編集:辻井正則
音楽:佐藤勝/助監督:河辺和夫
 
出演:石原裕次郎/小林旭/宍戸錠/北原三枝/白木マリ/安井昌二/河上信夫/高原駿雄/杉浦直樹


   詳しい作品情報はこちら
    ⇒allcinema


日活アクションのレビュー、3本目にして本丸・石原裕次郎作品にたどり着きました。今回はフィルムセンターではなく、DVDです(ホントはスクリーンで見たかった)。石原裕次郎・小林旭・宍戸錠という日活アクションスター夢の共演。当然、贔屓の宍戸錠にもかなりの期待。

ところが・・・、あっけなく死んでしまいましたね、宍戸錠。登場後10分もたたずにすんなりと悪党の手に落ちて轢死・泣。”エースのジョー”と呼ばれて主役をはるようになるのは60年代以降ですから、この頃(1958年)はまだまだ下っ端のやられ役ということのようです。

それに比べて日活ニューフェイスの第三期で宍戸錠より2年後輩の小林旭は堂々の準主役。役者としての育てられ方に違いがあるようですね。イキが良くて無鉄砲な裕次郎扮する橘の弟分・寺田役ですが、悪党に脅されて震え上がる演技もなかなかです。

さて、日活アクション映画の花・石原裕次郎が扮するのはバーのマスター橘。世間から身を潜めて暮らしています。というのも5年前、橘の恋人を暴行し死に至らしめたチンピラを刺し殺して刑務所暮らしをしていたから。出所してからも世間の目は前科者に冷たいのです。

過去のことを忘れて生きようとする橘ですが、同じく5年前に目撃した市会議員殺しの証言をめぐって検事と暴力団が彼の元に現れ、意外なところで恋人の暴行事件へとつながっていき、悪の黒幕との対決へと展開していきます。

石原裕次郎が演じる橘は、結構複雑なキャラクター設定。カッとすると人殺しも辞さない激しやすい性格。今は過去を捨ててクールに生きているかと思いきや、実は思い出を忘れられずもだえ苦しんでいます。素行をたしなめた寺田(小林旭)に逆ギレされて言い込められ、ヨレヨレになるようなもろいところも見せます。

でも、こういう”悩めるヒーロー”を石原裕次郎が演じると独特の重量感があって絵になりますね。カウンターで自棄酒を飲む裕次郎のなんとさまになることか。真相が明らかになるにつれ、徐々に強さを取り戻していくあたりはかなり引き込まれるものがありました。アクションのかっこよさや容姿だけが裕次郎人気を支えていたわけではないようです。

ラストシーンで歩み去る裕次郎と小走りに追いかけていく北原三枝のツーショットが印象的で心に残りました。晩年の闘病生活を支えるまき子夫人(北原)の姿に写真集などで触れているとなおさらですね。★★★★☆

錆びたナイフ
錆びたナイフ舛田利雄 石原慎太郎 石原裕次郎

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posted by FROST at 17:09| 埼玉 ☁| Comment(2) | TrackBack(2) | OLD:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
日活アクション映画は観たことがないんですが、「石原裕次郎記念館」なるものが北海道は小樽にあるんですね。
しかし!!入場料が高すぎるのってなんのって。3500円くらいしたかな?入り口まで入って帰っちゃいました。
最近はこういう個人の記念館というものが危機を迎えているようですね。「美空ひばり記念館」も閉館するようですし…。
Posted by オショーネシー at 2006年09月10日 22:00
オショーネシーさん、こんばんは。
私も今まで意識してみたことはなかったんですが面白いです。日活アクション^^。個人記念館はいくら好きな人でもそう何度も行くものでもないでしょうしね。経営危機もさもありなんという感じですか。ときに、落合博満記念館はどうなったんだろう??
Posted by FROST at 2006年09月10日 23:30
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Tracked: 2006-09-12 15:07

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Tracked: 2006-09-19 11:12
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