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2006年08月17日

河内ぞろ どけち虫 1964年/日本【映画館#10】

監督:舛田利雄 / 企画:高木雅行 / 原作:今東光 / 脚本:笠原良三 /
撮影:萩原憲治 / 美術:千葉和彦 / 音楽:伊部晴美
 
出演: 宍戸錠/川地民夫/山内賢/伊藤雄之助/南田洋子/笠置シヅ子/安田(大楠)道代/上田吉二郎/谷村昌彦/神戸瓢介


すっぽりと時間ができたので、フィルムセンターに寄ってみた。今回は日本映画ということ以外なにがかかっているのか確認していない。

到着すると、開演20分前にも関わらず1階ロビーは無人・・・。はずれかと思いつつ、上映作品を確認すると、舛田利雄監督の「河内ぞろ どけち虫」・・・。上映テーマは”日活アクション映画の世界”。

この映画よく知らないが、”原作:今東光”といえば「悪名」シリーズ。なるほど、この作品も一本筋の通った極道のドラマに違いない。と思って観たら、とんでもない。はじめから終わりまで正真正銘の喜劇だった。

戦後まもなくの大阪河内。主人公は、どけち百姓文吾の長男仁助(宍戸錠)、次男多度吉(川地民夫)、三男永三(山内賢)の三兄弟。タイトルの”河内ぞろ”は、文吾が妻千代(笠置シヅ子)に言い放った「金にもならん男ばっかり生みよって、ぞろ目じゃあるまいし・怒」の一言から。

三人が三人とも我が強くてどけち。顔をあわせるとすぐいがみ合うが、兄弟以外の敵には即座に一致団結するという憎めないキャラクター。三兄弟はそれぞれ、ばくち打ちの親分、地元やくざの頭、船員崩れの暴れん坊と実にそれらしく成長し、父文吾の葬式早々財産相続をめぐって喧嘩をはじめる。

これに、仁助の縄張りを荒らす組長”はじきの林蔵”(また、このネーミングがなんとも・・笑)がからみ、アクションも存分に楽しめる、ハイテンポなコメディに出来上がっている。

個人的に大阪出身のため、河内弁でまくし立てる喧嘩のシーンはきわめてなじみ良い。おまけに、兄弟それぞれがこれっぽっちも我を曲げない曲者ぞろいのため、何気ない一言でもあっという間に喧嘩にエスカレートする、このテンポのよさがこの作品の命。

どんどんヒートアップする三人の喧嘩とそれを周りでワクワクしながら観ている近所の野次馬たちの様子もいかにも大阪らしく、「もーたまらんわ」と言う感じ。谷村昌彦扮するとぼけた子分(権三郎)と宍戸錠の掛け合いもこれぞ大阪弁と言う間の良さで笑わせてくれる。

前に”岸和田少年愚連隊”を観たときも、同じようなもーたまらん感を感じたが、やはりDNAレベルで染み込んでくる心地よさがあるらしい。

物語の様子がわかってきてからというもの、スクリーンを見ながらニコニコと一人大喜びだった。館内からも、ところどころで笑い声が起こり、これぞ”活劇”という風情。いいなぁ。

最近、映画を観ながら”技術”とか”演出”とかいろいろと難しいことを考えがちなのだけれど(勉強ですからね)、それはそれで良いとして、ごく単純に「映画を観ておもしろい、楽しい」というのはこういう感じなんだなぁと改めて気がついた。

本作は、日活アクションの中でも”異色”と言われる作品らしいので、他の作品はまた趣が違うとは思うが、娯楽映画として日活アクションが人気だった理由は十分に伝わってくる作品だった。良かった良かった・笑・笑・大笑。

★★★★☆


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posted by FROST at 19:14| 埼玉 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | OLD:日本 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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