新ブログ『川越名画座』に引っ越しました。さらに充実した内容で運営していますので、ぜひご訪問ください。

2006年07月01日

#0078『引き裂かれたカーテン』アルフレッド・ヒッチコック監督 1966年アメリカ

TornCrtn.jpg
”TORN CURTAIN”

監督: アルフレッド・ヒッチコック Alfred Hitchcock
製作: アルフレッド・ヒッチコック Alfred Hitchcock
脚本: ブライアン・ムーア
撮影: ジョン・F・ウォーレン John F. Warren
音楽: ジョン・アディソン John Addison
 
出演: ポール・ニューマン Paul Newman
ジュリー・アンドリュース Julie Andrews
リラ・ケドロヴァ Lila Kedrova
デヴィッド・オパトッシュ David Opatoshu
ルドウィッグ・ドナス Ludwig Donath
アンナ・リー Anna Lee
ハンスイェルク・フェルミー Hansjorg Felmy


あらすじ
東西冷戦時代、アメリカの物理学者アームストロング教授(ポール。ニューマン)は、コペンハーゲンの学会から突如東ドイツに亡命してしまう。会議に同行していた彼の婚約者(同じく物理学博士)のサラ(ジュリー・アンドリュース)は、アームストロングの心を疑いながらも彼の後を追って東ドイツへ。助手として研究を手伝うことになるが・・・。

みどころ&感想
東西冷戦下で、新型ミサイルの技術をめぐるスパイの活躍を描く・・ということで、ヒッチコックのスパイものとしては、”間諜最後の日””海外特派員”以来四半世紀ぶりということになるだろうか。

highlight.jpgヒッチコック自慢のグロメクとの対決シーンは秀逸。女スパイを襲おうとするグロメクを後ろからスリーパーにしたまま、絞めるアームストロングも絞められるグロメクも動きが取れない。このあたりが実にリアルで、(今シュワちゃんの”イレイザー”テレビでやってるけど)パンチ一発キック一発で敵をなぎ倒すのとは全く異なる質感の重苦しい格闘シーンを見せてくれる。しかも長い。(こうしてみると、”K1”より”プライド”の方が格闘技としてはリアルなのだなとつくづく思うが、そんなこたぁどうでもよい。)

もうひとつ観ていて楽しいのは、バスによる逃亡シーンで主人公たちがガレージに案内されたときに、すでに乗客役のスパイたちで満員になっている黄色いバスが待機しているシーンは妙におかしくて大いに喜ばせてもらった。後ろから距離を縮めてくる本物の路線バスや、途中で乗り込んでくる老婆などハプニングも小細工が利いていて、ほどよく手に汗握る逃亡劇に仕上がっている。

が、観終って1週間ほどたつ本日時点で鮮明に記憶に残っているのはこの二つくらいで、他にどんな面白いシーンがあったか良く思い出せない。かなり狙ったであろう衣装ケースのくだりも個人的には「ふんふん、なるほど」くらいで終わってしまった。

ヒッチコック若き日の”海外特派員”はスパイ活劇として、全編アイデアとチャレンジの集大成であったが、さすがに26年たってヒッチコックもちょっと老いてきたかという思いがチラリと脳裏をよぎる。

ちなみに、主演女優ジュリー・アンドリュースは、私的にベスト3に入る名作「サウンド・オブ・ミュージック」以外では初めて観たかもしれない(あ、メリー・ポピンズはあるね)。どうも、「サウンド〜」のイメージが強烈すぎ(20回以上は観てるし)、緊迫のスパイドラマの中に彼女をうまく位置づけられなくて、うーんと腕を組むばかりであった。


総じてこじんまりとしているが、そこそこの感じで★★★★☆




引き裂かれたカーテン
引き裂かれたカーテンアルフレッド・ヒッチコック ポール・ニューマン ジュリー・アンドリュース

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2005-01-01
売り上げランキング : 77411
おすすめ平均star


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


にほんブログ村 映画ブログへbanner_02.gif
よろしくお願いします!

アクセス解析

posted by FROST at 23:14| 埼玉 🌁| Comment(7) | TrackBack(4) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
TB返し致します。
なんだかんだ言っても結構面白いんですけどね。ポール・ニューマンは招いた役者でしょうけれど、演技をやりすぎるのでヒッチ御大は辟易したようです。で、「編集で誤魔化した」などと述べているくらいですので、設計図どおりに作れなかった可能性がありますね。
Posted by オカピー at 2006年07月02日 15:19
こんにちは。
見終えて時間が経ってくると、ほとんど印象に残らない作品ですよね…。
ジュリー・アンドリュースも、ニューマンも、今ひとつ役柄と合わなくて浮いちゃっていましたよね。
Posted by shake at 2006年07月02日 16:27
>オカピーさん、こんにちは。
ポール・ニューマンのためにシーン丸ごとカットしたなんて話もあるみたいですね。カッカ来てるヒッチコックの顔が見えるようです・笑

>shakeさん、いらっしゃいませ。
やっぱり、皆さんおっしゃるとおり主役二人の問題が大きいみたいですね。前作(マーニーのショーン・コネリー)も含めて役者選びって重要なんだなぁと改めて思いました。
Posted by FROST at 2006年07月03日 12:19
ジュリー・アンドリュースはどの映画を観ても「サウンド・オブ・ミュージック」のイメージとダブってしまいます。この映画でも「歌ってくれないかなぁ」と、思ってしまいました(^^)
Posted by カカト at 2006年07月03日 16:11
カカトさん、全く同感!サウンド・オブ・ミュージックのオープニングが脳裏に焼きついているので、心配そうなサラの表情見てもどうもしっくり来ないんですよ。
Posted by FROST at 2006年07月04日 09:58
ポール・ニューマン好きでした〜。そうか
ヒッチコックは気にいってなかったんですね。たしかにこの映画には合わない感じはしましたね。それと、この映画位から、
バーナード・ハーマンの音楽じゃないんですよね。農家でポール・ニューマンが格闘する場面も一応バーナード・ハーマンは
そのシーンの音楽作ってたんですよね。だけどヒッチコックは使わなかった。ま、音楽なしのほうがリアルだという判談なのでしょうが。その後二人は二度と一緒に仕事してないけど、残念です。
映画としても全体にちょっと緊迫感が
足りない感じはします。
まあ、でもやっぱり好きな方です。ホント
そこそこ楽しめる、って。そうですね。
Posted by sesiria at 2006年09月27日 21:51
sesiriaさん、いつもありがとうございます。ポール・ニューマン、あまりに気に入らなくてシーンカットしてしまったくらいですからよほど気に入らなかったようですね。ポール・ニューマンもジュリー・アンドリュースもどうもヒッチコック映画には似合わないように思えるのですが、理由は良くわかりません・笑

バーナード・ハーマンはこれでヒッチコックとの縁が切れてしまったんですか。結構長い付き合いだったんですよね。ヒッチ作品の顔、ジェームズ・スチュアートも最後は喧嘩別れみたいですし、やはりこだわりを追求するぶん意見の相違も強烈なんでしょうね。
Posted by FROST at 2006年09月28日 23:26
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック

映画評「引き裂かれたカーテン」
Excerpt: ☆☆☆★(7点/10点満点中) 1966年アメリカ映画 監督アルフレッド・ヒッチコック ネタバレあり
Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
Tracked: 2006-07-02 15:00

引き裂かれたカーテン
Excerpt: 引き裂かれたカーテン1966年度・米・128分 Torn Curtain ■監督/製作:アフルレッド・ヒッチコック ■出演:ポール・ニューマン/ジュリー・アンドリュース/リラ・ケドロヴァ/デヴ..
Weblog: シェイクで乾杯!
Tracked: 2006-07-02 16:29

「引き裂かれたカーテン」
Excerpt: 「引き裂かれたカーテン」 (Torn Curtain) 1966年アメリカ 監督 アルフレッド・ヒッチコック 出演 ポール・ニューマン    ジュリー・アンドリュース あらすじ ..
Weblog: 私が観た映画
Tracked: 2006-07-03 16:07

引き裂かれたカーテン
Excerpt: 引き裂かれたカーテン ヒッチコックのスパイ映画です。 東西冷戦時代は今は昔ですが、その当時のスパイ作品です。 同じような時代ものでヒッチコックは「トパーズ」という作品も作っています。..
Weblog: cino
Tracked: 2006-07-05 12:54
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。