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2006年03月20日

#0070『荒武者キートン』バスター・キートン監督 1923年アメリカ

Our hospitality.jpg
”OUR HOSPITALITY”
監督:バスター・キートン
協同監督:ジョン・G・ブリストーン
製作:バスター・キートン
脚本:クライド・ブラックマン
ジャン・ハベッツ
ジョゼフ・ミッチェル
撮影:ユージン・レスリー
ゴードン・ジェニングス
 
出演:
バスター・キートン
ジョー・ロバーツ
ナタリー・タルマッジ
ジョセフ・キートン

あらすじ
代々いがみ合い争いが続くマッケイ家とキャンフィールド家。嵐の夜、当主同士が拳銃で相撃ちとなる悲劇が起きる。マッケイ夫人は生まれたばかりの息子ウィルをつれてニューヨークの姉を頼り、それから20年の歳月が過ぎた。成人したウィルに亡き父の不動産相続の話が舞い込み、長距離列車で故郷に向かう。その列車に乗りあわせた娘と親しくなるが、実はキャンフィールドの娘。故郷では、キャンフィールド家の男たちが未だにマッケイへの憎しみを忘れていなかった。

みどころ
ゲイリー・クーパーシリーズの最中ですが、図書館によったので視聴覚資料コーナーに立ち寄ったので少し寄り道を。1時間ちょっとしか時間がなかったので、その範囲で収まる作品ということで本作を観賞。

決して笑わぬ喜劇王バスター・キートンの初長編作品。コメディとは思えないシビアな導入部分からコメディ満載のクライマックスへ盛りだくさんな内容ですね。

見せ場のひとつ、特急珍列車は特急とは名ばかり。文字で説明してもあんまり面白くないのですが、機関車に馬車のような客車をくっつけた珍妙な列車。客車の上に載っている御者をぶんぶん前後にふり倒しながら走ります。列車はキートンの愛犬が併走できるくらいの鈍行ぶりで、この犬が一匹ついてくるだけでおかしさが倍増します。

また、到着したキャンフィールドの屋敷では、娘が食事に招待してしまったため、キャンフィールドの男たちは敵と知りつつ屋敷内でキートンを殺すわけにはいきません。かくして、屋敷を出る出ないのドタバタと相成りますが、純粋におかしさで笑っていられるのはこの辺まで。

後半はキートンのどたばたぶりは相変わらずながら、断崖絶壁や激流、果ては滝上(かなり高い)でのアクションとなりますが、この場面スタントマンなし。命がけのドタバタはかなりはらはらもさせられます。実際、急流を流される場面は腰に巻いたロープが原因で重大事故寸前まで行ったらしいですね。飄々とした無表情ながら、コメディにかけるキートンの職人魂が垣間見え、すごいの一言。

個人的には
このブログが始まって初めてのサイレント作品ですね。しかも、喜劇で有名なチャップリン、キートン、ロイドの中では、唯一サイレントとともにその時代を終えたキートンの作品ですから、そういう意味ではもっともサイレントらしいといってもいいのかもしれません。

キャンフィールドの男たちがキートンを狙う場面はサイレントらしいんじゃないでしょうか。昔の拳銃ですから一発撃つたびに銃口から火薬と弾丸を詰めます。そこにできる間をうまく使って追う逃げるのドタバタが展開しますが、ここに「待て!」とか「助けてくれ」なんて会話が入ってくると一気にリズムが変わってしまうだろうと思うんですね。次の弾を込めるキャンフィールドの焦りとか、ドタバタ逃げて行くキートンのあわてぶりとか、単に会話があるかないかの問題ではなくて、アクションだけでおかしさを見せるための考えつくされた演出なんだなと改めて納得しました。

おすすめ度
★★★★★

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posted by FROST at 23:13| 埼玉 ☀| Comment(9) | TrackBack(0) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
バスター・キートンまで来ましたか!僕は三大喜劇王はチャップリンしか見たことないのですが、キートンの映画ってレンタル出てるんですかねぇ・・・。キートンがほとんど無表情っていうのは聞いたことありましたが、ポスター見るとホントに無表情ですね。。。
Posted by JEMINI-B at 2006年03月21日 01:41
こん○○は〜
最近、すっかり更新が出来ない日々が続いております。

と、キートン良いですね。
笑わない俳優が笑いを取る、キートンの真髄ですね。

実は、チャップリン・キートン・ロイドは、10年前位に、恵比寿ガーデンプレイスのイベントで、活弁士と生演奏付きで見た事があるんですよ。
映画関連のホームページ仲間のオフ会として。

活弁士付きで見るのも、なかなか味わいが有って良かったですよ^^
Posted by NOBI at 2006年03月22日 16:26
キートン..かなり気になる存在です〜。
面白いですか〜、今度観てみよう。
Posted by かよちーの at 2006年03月23日 00:38
ポスターが何とも言えずいいですね。
キートンは何度か見るチャンスがあったにも関わらず、縁が無くてまだ観ていません。
Posted by カカト at 2006年03月23日 16:02
コメントをいただいていた皆様、ずいぶんお返事が遅くなって住みませんでしたm(_ _)m

>JEMINI-Bさん
そういえばレンタルで見かけたことはないかも。この無表情ぶりは絶対作品で見たほうがいいですよ。

>NOBIさん
どうもどうも。私の方もちょっと更新ペースを落とさざるを得ないかもです。
活弁士って今でもいるんですよね。今回観たのは全編ピアノ伴奏で、楽器演奏をバックにした上映も時々あるようですが、やっぱり一度は活弁観て見たいところです。

>かよちーのさん
気になるでしょ・笑 ぜひ観ましょう。そういえば、キートンの大列車追跡が500円DVDで出てましたね。

>カカトさん
このポスターのロープにつかまっているところが実は見せ場なんですよ。表情もずっとこんな感じですが、表情豊かな演技を見るのと同じくらい喜怒哀楽が伝わってくるから不思議です。ぜひご覧下さい。

Posted by FROST at 2006年03月25日 01:19
#キートンの大列車追跡が500円DVD
それはヤバいですね、買いそうです。今日ツタヤに借りに行ったのですが、マルクス兄弟はいっぱいありますねえ。
Posted by かよちーの at 2006年03月28日 00:30
●お久しぶりです。毎日来てますが・・・更新止まっちゃってるみたい(悲)
キートンといえばジャッキー・チェンがキートンを見本としているみたいですね。
『80日間世界一周』でキートンが車掌として出てましたね。ジャッキーもリメイクで出てましたね。
・・・復帰お待ちしてます。
Posted by moviemania1999 at 2006年04月21日 02:44
はじめまして。
キートン。なかなかレンタルないんですよね。うちの近くでは、肝心な(?)荒武者キートン、セブン・チャンスなどが抜けてて…(笑)。どうにかして観たいのですが…。
クラシック作品にかかわらず、そういう作品って多いですよね。観たいけど見つからない!!!みたいな(笑)60,70、80年代の映画とかも、地方ではぜんぜんお目にかかれません(笑)
キートンで言えば、僕が運よく見つけた、『キートンの探偵学入門』は映画史上に残りそうなかなりの傑作でしたよ☆チャップリン作品に比べて、作り&完成度が若干荒削りなものが多いキートン作品にしてはめずらしく細部までキッチリしてました。
よかったら観てみてください☆
偶然立ち寄っただけなのですが、また機会があればここをのぞいてみたいと思います☆
Posted by ueshi at 2006年05月02日 02:58
ueshiさん
ああ、リンクがないですね...。すっかり変身が遅くなってしまったのですが、観ていただけるでしょうか。キートンの探偵学入門は淀川長治さんの著書の中でも何度となく紹介されてましたね。ぜひ観てみたい一本です。また、ブログ再開しますので、もしお立ち寄りいただいたらぜひまたコメントください。
Posted by FROST at 2006年05月28日 23:30
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