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2006年03月13日

#0067『真昼の決闘』フレッド・ジンネマン監督 1952年アメリカ

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”High Noon”

監督:フレッド・ジンネマン Fred Zinnemann
製作:スタンリー・クレイマー Stanley Kramer
原作:ジョン・W・カニンガム
脚本:カール・フォアマン Carl Foreman
撮影:フロイド・クロスビー Floyd D. Crosby
作詞:ネッド・ワシントン Ned Washington
音楽:ディミトリ・ティオムキン Dimitri Tiomkin
 
出演:
ゲイリー・クーパー Gary Cooper
グレース・ケリー Grace Kelly
トーマス・ミッチェル Thomas Mitchell
ロイド・ブリッジス Lloyd Bridges
ケティ・フラド Katy Jurado
アイアン・マクドナルド
ヘンリー・モーガン Henry Morgan
ロン・チェイニー・Jr Lon Chaney Jr.
ジャック・イーラム Jack Elam
ハリー・シャノン Harry Shannon
リー・ヴァン・クリーフ Lee Van Cleef
ロバート・J・ウィルク Robert J. Wolke
シェブ・ウーリー Sheb Wooley


ネタバレです。すみません。

あらすじ
ハドリービルの保安官ウィル(ゲイリー・クーパー)は結婚式をあげ、保安官を退職してこの町を離れることになっていた。ところがそこに昔彼が捕らえたならず者ミラーが戻って来るとの知らせが入る。到着は正午の列車、駅にはすでにミラーの仲間の殺し屋たちが彼の帰りを待ち構えている。一味がウィルに仕返しにやって来るのは火を見るより明らか。
この町の保安官である最後の一日。結婚したばかりの若妻エミー(グレイス・ケリー)の必死の訴えを退け、ウィルはミラー一味を迎え撃つためもう一度バッジを胸に付ける。

みどころ
思わず固唾をのんでゲーリー・クーパーの後ろ姿を見つめてしまいます。西部劇イコール正義の味方。すなわちヒーローものですよね。ヒーローには余裕ってものがあるものです。圧倒的な強さから来る余裕であれ、命を捨てた潔い諦観から来るものであれ、悪と対峙するのに全く余裕のなくなってしまっているヒーローっていないじゃないですか。その余裕がなかなか凡人にはかなわないから、観てる方はすごいなあとも思い、スカッともするわけですですよね。

ところが主役ゲイリー・クーパー ・・・ いっぱいいっぱいです。

誰の助けも得られずがけっぷちのプライドにすがって突っ張ってます。
追い詰められたまなざしで住民たちに必死に支援を求めますが誰も味方してくれません。

思わず、陰口をたたいていた男を殴り倒してしまいます。
友人のうちに行って居留守を使われ、応対に出た夫人に恨めしげな眼を向けます。
汗をぬぐう、カウボーイハットのへりをしごく、すべての動作にあせりとおびえが見えます。
挙句の果てに、住民たちから迷惑だからさっさと街を離れてくれと言われてしまいます。

それでも、ゲイリー・クーパー、保安官の誇りにかけて悪党と戦おうとします。
保安官事務所に戻り、味方になると申し出た最後の一人が敵の人数を聞いて逃げ出した後、思わず机に突っ伏し、思いつめたように遺書を書くゲイリー・クーパー。

ついに正午となり、駅に向かって歩き出すゲイリー・クーパーの後姿をカメラが捉えます。そこからカメラが後方上に引いて引いて町全体の姿がカメラに収まったとき、ゲイリー・クーパー完全に一人ぼっちです。人っ子ひとり見あたらない、完璧な孤立無援が映し出された一瞬に、観ているこちらも思わず「ああっ」と絶望のため息を漏らしてしまうのです。

その後の決闘シーンと、見せ場をつくるグレース・ケリーも良いのですが、このひとりぼっちのワンシーンがこの映画のクライマックスじゃないかなと、ひそかに思うわけです。

この作品はリアルタイムでストーリーが進行(ちょっと前に話題になったドラマ「24」と同じ)します。助けを求めて町中を歩き回るゲイリー・クーパーの姿と、刻々と12時に近づく時計の針が緊張感を盛り上げますね。そして、極めつけは駅でボスの帰りを待つ3人の殺し屋。何をするでもなく駅でたむろしているだけですが、その姿が眼に映るたびに真昼の決闘の行方が頭をよぎり、サスペンス度合いがぐぐっぐぐっと引き上げられていきます。ジンネマン監督お見事。

個人的には
どちらかというと、グレース・ケリー目当てでこの作品をチョイスしたのです。グレース・ケリーの実質的なデビュー作ですからね。良かったですよ。前にレビューした”泥棒成金”や”裏窓”の頃と比べて演技が硬い感じはしますが、それも初々しいというのでしょう。

しかし、それよりもこの作品ではゲイリー・クーパーに一目ぼれしてしまいました。あの眼ですよ。あの眼。しばらく追いかけることにしました^^


おすすめ度
★★★★★

ということで、次回は、ゲイリー・クーパーの若い頃の作品。”戦ふ隊商 激闘の河”




真昼の決闘
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posted by FROST at 23:58| 埼玉 ☁| Comment(2) | TrackBack(0) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
この映画(保安官が住民に助けを求める)に激怒したハワード・ホークス監督が、『リオ・ブラボー』を作ったのは有名な話ですね。
Posted by オショーネシー at 2006年03月15日 20:09
オショーネシーさん、よこそいらっしゃいました^^ 
確かにハワード・ホークスは”男の格好よさ”に価値観持ってますからね。許せないというのもわかるような気がします。も個人的にはリオ・ブラボーのジョン・ウェインよりもこちらのクーパーかなと。
Posted by FROST at 2006年03月17日 01:06
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