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2006年03月06日

#0064『泥棒成金』アルフレッド・ヒッチコック監督 1955年アメリカ

TO CATCH A THIEF.jpg
”TO CATCH A THIEF”

監督: アルフレッド・ヒッチコック
製作: アルフレッド・ヒッチコック
原作: デヴィッド・ダッジ
脚本: ジョン・マイケル・ヘイズ
撮影: ロバート・バークス
音楽: リン・マーレイ
 
出演:
ケーリー・グラント
グレース・ケリー
シャルル・ヴァネル
ブリジット・オーベール
ジェシー・ロイス・ランディス
ジョン・ウィリアムズ


あらすじ
南仏リヴィエラのリゾートホテルで、大胆不敵な宝石泥棒が横行。警察はその手口から往年の大泥棒”キャット”ことジョン・ロビー(ケーリー・グラント)の犯行を疑う。すでに、引退し農園で悠々自適の生活を楽しんでいたロビーは、警察の手を逃れつつ、保険会社と手を組んで真犯人を突き止めようとする。アメリカの石油成金スティーブンス夫人(ジェシー・ロイス・ランディス)とフランセス(グレース・ケリー)母娘が次に狙われる踏んだロビーは、二人に近づきキャットの出方を伺う。

みどころ
すべてのロケを南フランスで行ったおしゃれなおしゃれなサスペンス。50年代のヒッチコック映画は、きれいなカラーのものが多いですね。”知りすぎていた男”とか”北北西に進路を取れ”とか。ずいぶんカラーに気を使ったんだろうなぁと苦労がしのばれますよ。この”泥棒成金”舞台が南フランスの高級リゾートだけに、さらにきれいです。花市場も花火も仮装舞踏会も、まあきれい。

撮影のロバート・バークスは、”見知らぬ乗客”からヒッチコックと組んでるんですね。"見知らぬ乗客”でも影の使い方とか、めがねに殺人シーンが写るなど凝った映像が記憶に残っていますが、カラーでも遺憾なく才能が発揮されています。この作品でアカデミー賞撮影賞(カラー)獲得ですか。納得できます。南仏の風景カタログのような空撮もホントに見事です。

64年のマーニーまで、”サイコ”を除くすべてのヒッチコック作品でロバート・バークスが撮影を担当していますね。ヒッチコックの信頼絶大であったようです。

さて、その美しい撮影で繰り広げられるストーリーはテンポの良い軽めのコメディ・タッチサスペンスですが、こういう話は難しいこと考えちゃだめですね。

心を開けっぴろげにしてすべて前向きにに受け入れる姿勢で、とにかくケーリー・グラントとグレース・ケリーが繰り広げるおしゃれな追っかけっこを素直に受け入れて楽しむだけ楽しんじまうのが一番です。

(いつもヒッチコックがこだわっている悪役の造形が今ひとつピシャッとはまっていないような気もしますが、まあそれもまたよし。)

個人的には
裏窓でもすばらしかったイーディス・ヘッドの衣装はこの作品でまさに満開。DVDの特典映像にイーディス・ヘッドの特集がありました(かよちーのさん、教えてくれてありがとう^^)。

女優一人一人とコミュニケーションを尽くして彼女たちの長所を最大限引き出す衣装作りに徹し、女優から自分たちの気持ちをわかってくれる衣装デザイナーとして絶大な信頼を得ていたそうです。

グレース・ケリーが”裏窓”で着ていた青地に黄色い花柄のワンピースと”泥棒成金”でドライブのときに着ているピンク地に白い模様のツーピース。近寄りがたいくらい美しいグレース・ケリーがちょっと親しみやすく感じられて、ああいいなぁとしみじみ思いますね。イーディス・ヘッドがグレース・ケリーのクールな面に隠された人懐こさのようなものを引き出したいと考えていたんだとしたら、これほどぴったりの衣装はほかになかっただろうと思わせます。いやすごい。

カメラとか衣装とかあらゆる視覚的な要素を駆使して観客の心を捕らえようとする「映画」というものの魅力が今までよりもすこーしよく理解できたかも知れません(なんてね・笑)

今まで、映画監督以外のスタッフにほとんど目を向けていなかったのですが、これからいろいろ気にかけてみたいと思います。


おすすめ度
★★★★☆

次回は、ハリーの災難





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posted by FROST at 22:41| 埼玉 ☁| Comment(5) | TrackBack(3) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
おぉ♪観たのですね。
わたしは、泳ぎに行く時の白と黒のスタイルが好きです。
大胆なんだけどイヤラシくない感じで。

わたしはどちらかというと、服装、化粧、インテリアばかり観ているかもしれません。ヒッチコックは、その点も楽しませてくれて好きなんです〜。
Posted by かよちーの at 2006年03月06日 23:41
TB致しました。
従来再鑑賞作品はかなり適当にコメントしてきて、それをそのままブログに採用したので、とても簡単なものですが、悪しからず。最近ヒッチコックに関しては真面目に書いていますが、真面目になればなるほどつまらなくなりますけれど(苦笑)。

そう、この作品は構えて観ては駄目です。ヒッチコックの中でも最も気軽に観るべき作品で、その中に良さがありますよね。
花火は二人の気持ちをシンボライズしたものですね。「北北西」のトンネルほどは露骨ではありませんが(笑)。
Posted by オカピー at 2006年03月07日 14:03
>かよちーのさん
白黒のドレスは、グレイス・ケリーのクールさが際立ってこれはこれでいいねすね♪
服装とかインテリア、今まであまりディテールを気にしてなかったけど、そういうものをちゃんと観ることの楽しさもありですね。

>オカピーさん
どうも、コメントTBありがとうございます^^ この花火は使い方がうまいですよね。倫理コード対策でもあったようですが、そういう制約が工夫を生んで粋な映像につながったんでしょうか。今の映画は自由すぎ?
Posted by FROST at 2006年03月09日 21:35
こん○○は〜

実は、この作品、私の中では結構好きだったりしますw

理由は一つ、グレイス・ケリーが輝いているから。
ホント、個人的な理由ですけどね。

この作品は、ヒッチコック作品の中で、初めて「盗み」がテーマなんですが、表のテーマは“宝石泥棒”なんですが、裏のテーマは、誰が誰の心を盗んだか?がテーマなんですね。
そういう意味で、ラストの裏のテーマのどんでん返しが面白い。

これもグレイス・ケリーの魅力が有って成り立つテーマだったのかなぁ〜なんて思います。

Posted by NOBI at 2006年03月11日 11:58
NOBIさん、こちらにも書き込みありがとうございます。
なるほど、原題の意味はそのあたりにあるんですね。グレイス・ケリーは裏窓よりこちらのほうが好きです。華やかな舞台で輝いてますよね。車でケーリー・グラントがもっと飛ばせといったときの彼女のうれしそうな表情が印象深かったです。
Posted by FROST at 2006年03月12日 19:00
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泥棒成金
Excerpt: 泥棒成金 スペシャル・コレクターズ・エディション わたくし、ケーリーさんのケツあごがとっても気になるのですが、この作品でケツあごより気になるのが... ケーリー・グラントのフレンチマリンス..
Weblog: cino
Tracked: 2006-03-06 23:43

映画評「泥棒成金」
Excerpt: ☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1955年アメリカ映画 監督アルフレッド・ヒッチコック ネタバレあり
Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
Tracked: 2006-03-07 13:39

泥棒成金
Excerpt: 基本的には宝石泥棒を題材にしたメロドラマなんですが、真犯人を観客に推理させる「エサ」がちゃんと撒かれています。カーチェイスや落下シーンのスリルもヒッチコックらしい演出
Weblog: 映鍵(ei_ken)
Tracked: 2012-10-26 01:45
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