新ブログ『川越名画座』に引っ越しました。さらに充実した内容で運営していますので、ぜひご訪問ください。

2006年02月02日

#0052『逃走迷路』アルフレッド・ヒチコック監督 1942年アメリカ

saboteur-2.jpg”Saboteur”

監督: アルフレッド・ヒッチコック Alfred Hitchcock
製作: フランク・ロイド Frank Lloyd
     ジャック・H・スカーボール Jack H. Skirball
脚本: ピーター・ヴィアテル Peter Viertel
     ジョーン・ハリソン Joan Harrison
     ドロシー・パーカー Dorothy Parker
撮影: ジョセフ・ヴァレンタイン Joseph Valentine
音楽: チャールズ・プレヴィン Charles Previn
     フランク・スキナー Frank Skinner
 
出演: ロバート・カミングス Robert Cummings
     プリシラ・レイン Priscilla Lane
     ノーマン・ロイド Norman Lloyd
     オットー・クルーガー Otto Kruger
     アラン・バクスター Alan Baxter



あらすじ
軍需工場で大規模火災が発生し、主人公ケインは同僚を亡くした上、テロリストの容疑をかけられる。からくも警察の手から逃れたケインは火災現場から姿を消した男を追う。

みどころ
イギリス時代に”サボタージュ(Sabotage)”という作品があり、存題が紛らわしいですが、Sabotageは「破壊工作」。SaboteurはSabotageをする人ということで「破壊工作員」。そういうことだそうです。はい。ちなみに作品としては何の関係もありません。

1942年制作と言えば゛疑惑の影゛と同じ年ですね。疑惑の影は純粋なサイコスリラーという感じでしたが、こちらは全体主義者の悪事を暴くべく孤軍奮闘する主人公と言うことで、戦意昂揚もかなり意識されているようです。

これまた賛否の分かれる作品のようですが、いい作品だと思いますね。なぜかというとヒッチコックらしさがプンプン漂ってるから。ヒッチコック定番の巻き込まれ二重追跡劇。アクの強い悪役やブロンドのヒロイン、サスペンスを盛り上げる小道具(手錠!)、凝った映像、そしてクライマックスの自由の女神での大立ち回り。ヒッチコック的魅力のショーケースとでも言えそうです。

有名な自由の女神のシーンはもちろんのことですが、そのほかにも火災発生シーンの煙がトタン張りの・を這ってくる不気味さや、手錠をめぐるサスペンス、スパイの館からの脱出劇など、あげればきりがありません。

ストーリー面では、ヒロインの行動にいまひとつ意味不明なところがあり、同じプロットの゛三十九夜゛や゛北北・に進路を取れ゛とくらべると十分こなれていないような感じがしますが、なにそんなこと、一つ一つのエピソードが非常に良くできているのでストーリーの未熟さを補っても十分におつりがきます。

個人的には
主役の二人がヒッチコック映画らしくてよかったなあと。プリシラ・レインは、顔立ちに親しみがありますね。サーカスのトラックで警官の尋問をはぐらかすためにあくびをしますか、なんかわざとらしくて愛嬌があって印象的でした。

と思ったら、ヒッチコックご本人はまったくキャストには不満だった様子。制作者セルズニックが本作の権利をユニバーサルに売ってしまったため、監督のヒッチコックも貸し出された形になってしまい、キャスティングの面でかなり制約を受けたようです。特にユニバーサルから押し付けられたプリシラ・レインには不満だったようで、トリュフォーとの対談では「下品でおよそヒッチコック作品にはおよそ似つかわしくない女優」とバッサリ。もともと女優の評価は非常に厳しいヒッチコックですが、やっぱり自分で選んだのではない女優の場合は特に辛口になるようですね。”見知らぬ乗客”のルース・ローマンや”私は告白する”のアン・バクスターも同様に酷評されています。

おすすめ度
★★★★☆

次回は1944年製作の”救命艇”。ハードな作品のようですね。

逃走迷路
逃走迷路ロバート・カミングス アルフレッド・ヒッチコック プリシラ・レーン

ユニバーサル・ピクチャーズ・ジャパン 2005-01-01
売り上げランキング :
おすすめ平均star


Amazonで詳しく見る
by G-Tools


↓Poster↓
Saboteur


Saboteur
Buy this Mini Poster at AllPosters.com



banner_02.gifにほんブログ村 映画ブログへ
よろしくお願いします

アクセス解析




posted by FROST at 15:12| 埼玉 ☁| Comment(2) | TrackBack(1) | OLD:アメリカ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
サーカス団に匿われたり、盲目の老人に助けられたりという場面で、やはり
ユーモラスな面が出ていて楽しいです。
自由の女神でのサスペンスシーンは
圧巻です。ヒッチコック作品はこのように
意表をつくアイデアが作品ごとに
考えられていますね。
Posted by sesiria at 2006年09月20日 16:36
>sesiriaさん
冒頭の工場火災のシーンからして結構気に入っている作品です。全体のストーリー展開に少し荒さが目立ちますが、小ネタはヒッチコックらしさ満載でしたね。
Posted by FROST at 2006年09月20日 21:42
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/12643698

この記事へのトラックバック

映画評「逃走迷路」
Excerpt: ☆☆☆☆(8点/10点満点中) 1942年アメリカ映画 監督アルフレッド・ヒッチコック ネタバレあり
Weblog: プロフェッサー・オカピーの部屋[別館]
Tracked: 2006-06-11 13:39
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。