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2006年01月29日

#0050『第三の男』キャロル・リード監督 1949年イギリス

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”THE THIRD MAN”

監督: キャロル・リード Carol Reed
製作: キャロル・リード Carol Reed
    デヴィッド・O・セルズニック David O. Selznick
    アレクサンダー・コルダ Alexander Korda
原作: グレアム・グリーン[作家] Graham Greene
脚本: グレアム・グリーン[作家] Graham Greene
撮影: ロバート・クラスカー Robert Krasker
音楽: アントン・カラス Anton Karas
 
出演: ジョセフ・コットン Joseph Cotten
    オーソン・ウェルズ Orson Welles
    アリダ・ヴァリ Alida Valli
    トレヴァー・ハワード Trevor Howard
    バーナード・リー Bernard Lee
    ジェフリー・キーン Geoffrey Keen
    エルンスト・ドイッチュ Ernst Deutsch



あらすじ
アメリカの三流小説家ホリーは、友人ハリー・ライムを頼ってウィーンにやってくるが、到着早々ハリーが事故死したことを告げられる。しかし事故にはどうも不審な点があり、ホリーは独自に真相を追う。やがてハリーの事故死の現場に正体不明の第三の男がいたことを突き止めるのだが・・・。

みどころ
ストーリー、カメラワーク、音楽、俳優、演技・・・どれをとっても見所聴き所満載。映像の美しさについてはすでによく語られているのですが、それでもやっぱり映像とカメラワークがすばらしい、と書かざるを得ませんね。撮影のロバート・クラスカーがオスカーを受賞しています。私自身は映画のカメラワークに関する技術的な知識はほとんどなく、映画自体のよしあしはストーリの出来具合(自分自身の経験や感性と照らし合わせて共感・感動できるかどうか)と俳優と演技で判断しているところがありますが、本作では戦後のウィーンの町並みを生かした映像の美しさにまず目を奪われました。素人でもこれだけはっきりとわかるんですから、映画における撮影や映像のことがわかる人にとってはたまらない魅力があるでしょうね。

舞台は第二次大戦後は英米仏ソ4カ国に共同統治された暗い時代のウィーン。見上げる視線の先の部屋の窓や見下ろす先の石畳の舗道、そういう何気ないショットからでも街の暗い重苦しさが実に良く漂ってきます。そこにさす光と影の美しさはすばらしく、闇の中から窓の明かりに照らし出されるオーソン・ウェルズや走り去っていく彼の影などは思わずため息が漏れるくらいの映像美。

”白黒映画はカラー作品とはまったく異なるジャンルの映画である”といわれることがありますが、カラーでは絶対に撮れない美しさがあるものだと改めて思い知らされました。白黒映画を観たことがないとか、なんとなく苦手だという人にぜひ見て欲しい作品です。

個人的には・・
中盤くらいまでしか観ていないのかと思ったら、ラスト近くの指のシーンや有名なラストシーンも記憶にありましたね。ストーリーはほとんど抜け落ちて忘れたましたが^^; 

オーソン・ウェルズばかりに目が行きがちですが、ヒッチコックの”疑惑の影”以来のジョセフ・コットンのうまさも印象的でした。疑惑の影では全身から静かな異常さ・怖さを発散していましたが、一転して少しお人よしでかつ強情な役柄を見事に演じていました。ラストシーン、ああなるのはわかっていてそれでもアリダ・ヴァリを待つジョセフ・コットンの姿と1本のタバコが。。。

おすすめ度
文句なく★★★★★
上にも書きましたが、白黒でなければ絶対に表現できない映像の美しさをぜひご覧ください。

次回は、趣向を変えて久しぶりの日本映画で黒澤明の”生きる”。




第三の男第三の男
オーソン・ウェルズ キャロル・リード ジョセフ・コットン

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※500円DVDも出ていますが、キープ社のDVDはアリダ・ヴァリが国際警察に連行されるシーンで字幕と音声がずれます。


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posted by FROST at 04:15| 埼玉 ☁| Comment(6) | TrackBack(3) | OLD:イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
トラックバックいたしました。

建物の影に潜む人物、走り去る影、おっしゃるとおり影がとても印象的でしたよね。
Posted by カカト at 2006年01月29日 15:01
白黒ならではの映像美ですか!勉強になりました♪映画の教科書とまで言われてますもんね。新しい見方が出来そうです。記事の要望聞いていただいてありがとうございます!これからもちょこちょこお邪魔します^^
Posted by JEMINI-B at 2006年01月31日 11:07
JEMINI-Bさん
ずっとDVDを持っていていつみようかと考えていたところなので、良いきっかけになりました。ありがとうございました。JEMINI-Bさんのブログにもよらせていただきます^^
Posted by FROST at 2006年02月01日 22:07
本当に影がうまく使われていて
コントラストが綺麗ですね。
オーソン・ウェルズとジョセフ・コットンが会う場面の観覧車と人との構図!
まさしく白黒映画の美ですねえ。

Posted by sesiria at 2006年09月10日 23:45
sesiriaさん、コメントたくさんありがとうございます^^
白黒映画の究極の映像美ですね。これ以上美しい作品はまだ出会ってません。
Posted by FROST at 2006年09月12日 23:18
TB&コメント有難うございます。NHKBSで放送された「追跡“第三の男”」というドキュメンタリーも観ましたが、話の展開の面白さだけでなくカメラワークや音楽、演出、統べてが奇跡のように最高に仕上がった名作ですねー。何度観てもあきません。
Posted by ぶーすか at 2006年11月04日 08:22
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