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2006年01月18日

#0044『暗殺者の家』アルフレッド・ヒッチコック監督 1934年イギリス

”THE MAN WHO KNEW TOO MUCH”
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監督: アルフレッド・ヒッチコック Alfred Hitchcock
脚本: エドウィン・グリーンウッド
     A・R・ローリン
     D・B・ウィンダム
 
出演: レスリー・バンクス Leslie Banks
     エドナ・ベスト Edna Best
     ピーター・ローレ Peter Lorre
     ノヴァ・ピルブーム

ネタバレ気味です。

スイス・サンモリッツで休暇を楽しむローレンス夫妻と一人娘のベティ。友人ルイ・ベルナールとホテルのダンスパーティに出席するが、突然ルイは何者かに射殺されてしまう。実は英国の情報局員であったルイは、死ぬ間際に大物政治家暗殺の情報をローレンスに託すが、すぐに暗殺者集団の知るところとなり、口封じのためにベティが誘拐されてしまう。情報を当局に伝えることも助けを求めることもできないローレンスは自分の手で娘を取り返そうとするが・・・・

1934年、イギリス時代のヒッチコック最大のヒット作となった典型的巻き込まれ型サスペンスの傑作。

情報局員ルイ・ベルナールの死から、娘を誘拐されたローレンスの追跡劇、アルバート・ホールの暗殺劇、その後の暗殺者集団と警官隊の銃撃戦と80分弱の短かい時間の中で見所満載の本作ですが、ヒッチコックは特に最後の銃撃戦を撮りたかったようですね。実際にあった「シドニー街の銃撃戦」をモチーフに作られたシーンですが、ロンドンの警察隊は銃を携行していないため警察と犯人の銃撃戦が検閲で認められず、わざわざ犯人から撃たれた後にトラックでライフルを調達して応戦するというストーリーでしのいだというエピソードが残っています。

暗殺者集団のボス・アボットを演じているピーター・ローレが結構気に入ってます。今までに紹介したレビューでも”カサブランカ”と”マルタの鷹”に登場しています。このニ作のハンフリー・ボガートとの共演では、主役のボギーを引き立たせるためなのか小悪党的な役柄が多いのですが、本作では堂々とボスキャラを演じてますね。「良いサスペンス映画の条件は良い悪役がいること」というヒッチコックのメガネにもかなっているらしく、ヒッチコックのエッセイでは彼に関する記述をよく見かけます。ピーター・ローレはちょうどこの作品の最中に結婚したらしく、撮影の合間を縫って30分で撮影現場と式場を往復したという逸話があります。しかも、右眉の上にある傷口の特殊メークを取る暇もなく、前髪で隠してそのまま式を挙げたということです。


そこまで、仕事熱心なピーター・ローレの悪役ぶりはすばらしく、妙に丁寧な物腰とふてぶてしい笑い顔(目に愛嬌がある)が強く印象に残ります。「定本・映画術」によるとヒチコックの悪役ベスト3は、ジョセフ・コットン(疑惑の影)、クロード・レインズ(汚名)、ロバート・ウォーカー(見知らぬ乗客)ということですが、個人的には本作のピーター・ローレも含めて悪役四天王としたいところですね。最後の死にっぷりも、悪党らしくてGOOD。


ということで久々のヒッチコック、評価は星5つ★★★★★


今回も年代順で観ていこうと思っていたのですが、どうにも”知りすぎていた男”が気になってきました。よく知られている通り”暗殺者の家”をヒッチコック自身が20年以上を経てリメイクした作品。ジェームズ・スチュアートとドリス・デイの主演です。イギリスからアメリカへと環境が変わり熟年に達したヒッチコック監督がこの傑作をどのように味付け直すか、ぜひ楽しみたいと思います。


暗殺者の家
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posted by FROST at 14:18| 埼玉 ☔| Comment(7) | TrackBack(0) | OLD:イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
私はまだ「暗殺者の家」は観ていないんです。なので、レビューを読むのを楽しみに取っておきたいと思います(^^)
私はドリス・ディのファンなので「知りすぎた男」のレビュー楽しみにしています!
Posted by カカト at 2006年01月18日 15:58
おもしろそうですね。
ビデオやさんで探してみます。
Posted by ゴウキング at 2006年01月18日 16:39
「知りすぎた男」は観ました〜。
ドリス・デイの子への愛が伝わってきて好きです〜。
歌も良いですし。オススメです。
Posted by かよちーの at 2006年01月18日 21:08
カカトさん
>私はドリス・ディのファン
それで、Calamity Janeなんですね、納得・笑 私も十分ファンになりました^^

ゴウキングさん、はじめまして。
ぜひご覧ください。古い映画ですけど楽しめます。と、ゴウキングさんのHNのリンクが死んでるんですがよろしければリンク先を教えてください^^

かよちーのさん
いやー、ドリス・デイ、いいですわ。ケセラセラがしばらく耳から離れそうにないですな。
Posted by FROST at 2006年01月19日 23:54
そうです。だからcalamityjaneなんです。
そのまんまですよね・・(*v.v)
Posted by カカト at 2006年01月20日 15:35
[知りすぎた男」ももちろんとてもいいですが、暗殺者役に関してはこちらですね。
ピーター・ローレでしたか、この人は
いい悪役ぶりでしたね!
顔がいいですよ。映画の雰囲気もこちらのほうがより、緊迫感があったような気がします。「知りすぎた男」は楽しい部分が
多く、最後のオチも面白かったですね。
Posted by sesiria at 2006年09月23日 18:43
>sesiriaさん

>[知りすぎた男」ももちろんとてもいいですが、暗殺者役に関してはこちらですね。

これ、全くその通りだと思いますね。こと悪役にかけては断然「暗殺者の家」の方が良いです。ピーター・ローレは結構気に入ってるんですよ^^
Posted by FROST at 2006年09月24日 20:18
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