新ブログ『川越名画座』に引っ越しました。さらに充実した内容で運営していますので、ぜひご訪問ください。

2006年01月07日

#0041『美女ありき』アレクサンダー・コルダ監督 1941年イギリス

That Hamilton Woman.JPG”That Hamilton Woman”

監督: アレクサンダー・コルダ Alexander Korda
製作: アレクサンダー・コルダ Alexander Korda
脚本: ウォルター・ライシュ Walter Reisch
R・C・シェリフ R.C. Sherriff
撮影: ルドルフ・マテ Rudolph Mate
音楽: ミクロス・ローザ Miklos Rozsa
 
出演: ローレンス・オリヴィエ Laurence Olivier
ヴィヴィアン・リー Vivien Leigh
アラン・モーブレイ Alan Mowbray
サラ・オールグッド Sara Allgood
グラディス・クーパー Gladys Cooper,Dame
ヘンリー・ウィルコクソン Henry Wilcoxon
ヘザー・エンジェル Heather Angel
ハリウェル・ホッブス Halliwell Hobbs
ギルバート・エメリー Gilbert Emery
マイルズ・マンダー Miles Mander
ロナルド・シンクレア Ronald Sinclair
ルイス・アルバーニ Luis Alberni


ネタバレ注意

「私たちは間違っている。早く気づくべきだった。幸せにはなれないことを」

ナポリの英国大使ハミルトンの甥チャールズと結婚するためにナポリを訪れたエマ・ハート。実はチャールズに騙され、借金のかたに大使に売られていたことを知り愕然とするが、大使の求めに応じてその妻となり、ナポリ社交界の実力者にのし上がる。世はまさにナポレオン台頭の時代、英国海軍士官ネルソンと知り合ったエマは、社交界での人脈を駆使して公私にわたりネルソンを助け、やがて激しい恋に落ちる。国家の英雄ネルソンとの恋はイギリス社会では受け入れられず、やがてネルソンは英国の運命を賭けてトラファルガーの海戦に赴いていくが・・・。

メロドラマの傑作中の傑作”哀愁”の翌年1941年に製作された本作(哀愁のレビューの最後に”1940年製作”と書きましたが、正しくは1941年です)は、イギリスの英雄ネルソン提督とエマ・ハミルトン夫人の恋愛に関する実話を映画化したものです。哀愁におとらずすばらしい悲恋の物語ですね。

ネルソン提督にローレンス・オリヴィエ、エマにヴィヴィアン・リーが扮しているのですが、二人は前年の1940年に結婚しています。二人とも家庭がある身の不倫関係で、’37年の”無敵艦隊”での共演がきっかけとなって交際がはじまり、”嵐が丘”撮影のためハリウッドに渡ったローレンス・オリヴィエを追いかけてヴィヴィアンも渡米。映画における役柄と同様に激しい恋の末の結婚だったようです。

1939年の”風と共に去りぬ”、40年の”哀愁”、41年の”美女ありき”とこの三年間は彼女にとって最高の年だったのでしょう。その美しさは輝くばかりで、演技も年々成熟していきます(”風と共に去りぬ”のときはどちらかというといけいけどんどん風)。

トラファルガーの海戦でネルソンが戦死したことを伝令仕官から知らされるヴィヴァン・リーの表情が印象的。一言も発せず、眉一つ動かさず。半ばうつろになった表情でじっと報せを聞き、夢遊病者のようにカーテンを閉めその場に倒れる。

あまりの悲しみに魂が抜けたような表情を見せるときの彼女の演技は他の誰にも真似ができなませんが、その中でもすばらしい場面、必見の演技だったと思います。

その後、彼女の人生は過労による流産、結核、躁うつ病、裁判、そして最後オリヴィエとの離婚、孤独な死と暗い色彩を帯びていきます。前にレビューした”アンナ・カレニナ”が撮られた1948年は結核と躁うつ病をオリヴィエと二人で乗り越えてきた時期にあたり、悲劇のヒロインを演ずる卓越した演技力は健在ながらやはり容貌からは華やかさが消えて暗い翳りが見えます。無理もありませんが、やはりファンとしては悲しい気持ちになりますね。

やっぱり次はこれを観ないといけませんかね。6年位前に見たときにちょっとショックだった(いろんな意味で)ので、しばらく見るつもりはなかったのですが、、”欲望という名の電車”。ヴィヴィアン・リーの悲しい人生の最終章に撮られた作品ですね。この作品で二度目のアカデミー賞を獲得しています。

その後2本出演作があるものの、一本は落ちぶれたかつての人気女優の役、もう一本はついに助演の立場になっているようで、ちょっとつらくて見れないと思います。

ということで、美しさにあふれた幸せ絶頂の時の彼女を観た直後にもってくるのは非常に厳しいのですが、次回は”欲望という名の電車”。マーロン・ブランドのいやな奴ぶりも見ものです。(ちなみに”風と共に去りぬ”はロードショーを狙っているのでDVDでは観ません”)

あ、”美女ありき”の評価は星4つ★★★★☆(史実を追うということもありエピソードひとつひとつの掘り下げが浅めかなと)




美女ありき/無敵艦隊美女ありき/無敵艦隊
アレクサンダー・コルダ

アイ・ヴィー・シー 2005-09-28
売り上げランキング : 33,338

Amazonで詳しく見る
by G-Tools

なんと、無敵艦隊とセットが出てましたね。買おっと^^


アクセス解析
posted by FROST at 01:15| 埼玉 ☁| Comment(2) | TrackBack(1) | OLD:イギリス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
●『哀愁』はレーザーディスクで持ってますが・・・『美女ありき』は持ってません(涙)確かにヴィヴィアン・リーがノリにのってた頃ですね。
配置が変わったんですね。ランキングは前面にあったほうが・・・クリックしやすいです(願)
Posted by moviemania1999 at 2006年01月08日 22:35
moviemania1999さん
こんばんは。美女ありきは500DVDも出てますね。名作が安く観れるのでありがたいです。現在blogのデザインを修正中でランキングリンクを一時的にはずしてあります。クリックしていただいているようでありがとうございます。とりあえず記事にはリンクをつけるようにしました。デザインが落ち着いたらサイドバーにもつけますのでよろしくお願いしますm(_ _)m
Posted by FROST at 2006年01月09日 03:56
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/11407046

この記事へのトラックバック

映画「美女ありき」
Excerpt:  本屋さんで売ってる名画DVD500円シリーズで「美女ありき」「無敵艦隊」「戦艦バウンティ号の叛乱」というある意味わかりやすいラインナップを購入。  ひとまずこれから予てより見たくて仕方なかった「美..
Weblog: +Think
Tracked: 2006-03-12 12:29
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。